小池新党 自民に圧勝 「都民ファーストの会」第1党へ  

 安倍晋三首相の政権運営を左右する東京都議選(定数127)は2日投開票され、小池百合子知事が率いる地域政党「都民ファーストの会」が49議席を獲得。自民党に代わって第1党となり、公明党などを合わせた支持勢力で過半数を制した。自民は、過去最低の38議席どころか、現有57議席を大きく減らす23議席を下回り、惨敗。首都での敗北は「安倍1強」体制への大きな打撃となった。首相の求心力低下は必至だ。

 都民ファーストは千代田区選挙区などの1人区から定数が多い選挙区まで圧倒的な強さを見せた。歌手の斉藤礼伊奈氏(38)や元アナウンサーの龍円愛梨氏(40)、平慶翔氏(29)ら話題の候補も続々と当選した。

 小池氏は、大勝に「都民目線で進めてきた成果を認めてもらった。当たり前の都政を、都民が取り戻す瞬間だ」と笑顔を見せた。国政転身は否定しているが、都民ファーストは次期衆院選をにらみ、国政進出の足場を築いた形だ。

 一方、自民党は、これまで最も少なかった1965年と2009年の38議席どころか、現有57議席を大きく減らし23議席を下回る大惨敗。現職議長も落選した。自民党都連の下村博文会長は「予想以上に厳しい。責任は十分に感じている」と述べた。

 首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を巡る経緯のほか、都議選応援で「自衛隊としてもお願いしたい」とした稲田朋美防衛相の失言、秘書への暴言が流出し離党届を出した豊田真由子議員の騒動などが重なり、逆風となった。

 首相は2日夜、麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官、甘利明前経済再生担当相と都内で会食し、都議選の結果に関し「謙虚に受け止めながら結束して政策重視の政権運営にまい進すべきだ」との認識で一致した。

 都議選では、昨年8月に知事に就任した小池氏の都政運営に対する評価や、築地市場の豊洲市場への移転問題などでも論戦が交わされた。

 投票率は51・27%で、前回の43・50%を7・77ポイント上回った。期日前投票者数の最終結果は135万5163人で前回より約45万7700人増え、1・5倍となった。

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