175人が5クラスで熱戦繰り広げる

 岡本洋介四段の指導対局に挑戦する選手たち
 
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 デイリースポーツ主催の「第6回青少年将棋大会 関東大会」(後援=公益社団法人日本将棋連盟、協賛=株式会社文明堂神戸店、ロート製薬株式会社、左海醤油工業株式会社)が5月28日、東京都江東区の江東区文化センターレクホールで行われ、175人が段、級位で分けられた5クラスで熱戦を繰り広げた。三段以上のAクラスでは品川区・攻玉社中学校3年生川島滉生(かわしま・こうせい)君が優勝した。各クラスの優勝者、準優勝者、三位には記念メダル、賞状、記念品が贈られた。

 数々の強豪を打ち破り、Aクラス優勝の栄誉に輝いたのは品川区・攻玉社中学校3年生川島滉生君だった。父と兄の影響で5歳から将棋を始め、現在は将棋部に所属し活動している。同大会を振り返り「苦しい将棋が多かった。決勝戦は運がよかった」と語った。また、川島君は中学選抜の東京代表に内定しており、力戦で「全国制覇」を狙う。

 Bクラス優勝の内山あや(うちやま・あや)さんは品川区・伊東学園に通う中学1年生。父がきっかけで将棋を始め、図書館へ足を運び、将棋の本で腕を磨いた。現在は新宿将棋センターのレディースセミナーや棋心将棋サロンなどで活動している。「今日は全部先手番で運がよかった。決勝は負けていてもおかしくなかった」と振り返った。また、「矢倉戦で玉から金銀が薄くなってしまった」と反省する一幕も。今後の目標は夏休みに行われる全国大会での入賞。“熱戦”に期待したい。

 Cクラス優勝は千代田区・暁星中学校1年生天野翔(あまの・しょう)君だ。「優勝を目指すというより一戦一戦、普段通りに指そうと思った。決勝は対振り飛車に棒銀でうまく指せた。穴熊が得意だけど工夫してうまくいった」と笑顔で語った。現在2級のため、今後の目標は初段をとること。

 Dクラス優勝は神奈川県・精華小学校2年生の大和田悠貴(おおわだ・ゆうき)君。飯島七段のカルチャースクールに通い腕を磨いている。決勝戦では相矢倉で先攻を許す将棋だったが、うまく反撃したことが勝因だと語った。「(今後は)プロを目指したい。藤井聡太四段のように、デビュー後連勝!記録を抜きたい!」と意気込んだ。

 初心者クラスは千葉県・真間小学校5年生神田優志(かんだ・ゆうし)君が優勝した。5年前、友人がきっかけで将棋を指すように。現在も小学校や、菅野小学校将棋教室などで活動している。「最初は攻め込まれて不利だったけど、最後は逆転してうれしかった!」と笑顔で語った。

 また、敗者選手向けに岡本洋介四段の指導対局も行われた。各種将棋イベントではこのようなコーナーが設けられ、独学より上達のスピードが上がると推奨されている。選手たちは、終始真剣な様子で将棋と向き合っていた。

 審判棋士・西川和宏六段の所感 

 今回、審判長を務めさせていただきました。D、初心者クラスに関しては、つまされる前や三手前に、潔く投了して気持ちの良い負け方をしていたなと感じました。また、小学生と高校生の対局もありました。(年齢が離れていても)しっかり、気持ちよくあいさつをしていました。青少年の大会らしく素晴らしいです。小学生の立場からすると、体格の問題が出てくるかと思います。でも自分らしさを忘れず頑張ってくださいね。A、B、Cクラスに関してはかなりレベルが高いです。特にAクラスは、アマのトップレベルの選手もいたと感じられました。対局の姿勢に関しても、クラスがあがるにつれて静かだと感じました。強くなればなるほど集中しているんだなと感心します。『去年も出ました』と声をかけてもらいました。大会が続けられることはうれしいことです。来年もぜひ参加してください。

 ◇西川 和宏(にしかわ・かずひろ)1986年4月2日生まれ。兵庫県神戸市出身の31歳。将棋番号272、父親でもある西川慶二七段門下。第43回(2008年前期)の三段リーグで14勝4敗の成績(2位)を修めてプロ入りを決め、通算6例目の親子プロ棋士、戦後初の現役親子プロ棋士となった。

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