中島貞夫監督 82歳で新作!映画界の現状憂いバッサリ「作り手側の意欲の問題」

 「日本の首領」三部作などで知られる映画監督の中島貞夫氏(82)の、「極道の妻たち 決着」(1998年)以来、17年ぶりとなる新作「時代劇は死なず ちゃんばら美学考」(12月上旬公開)の試写会と会見が12日、東京・日本外国特派員協会で開かれた。同作は時代劇の魅力を考察するドキュメンタリーで、2015年完成。中島監督にとっては42年ぶりのドキュメンタリー映画だ。

 会見は、同作にも出演した東映剣会の殺陣のパフォーマンスで始まった。中島監督はつえこそ持っているが、82歳とは思えないかくしゃくとした声で「ヨーイ、スタート!」と命じた。

 同協会で“ちゃんばら映画”が上映されるのは初めてのこと。時代劇は外国人記者にも興味深い対象のようで、細かな質問が中島監督に飛んだ。

 衰退が叫ばれる時代劇の中で「今後の将来を感じさせる作品があるか?」と質問されると、ためらうことなく「参勤交代ですね」。2作目が公開中の「超高速!参勤交代」シリーズを挙げ「当時の侍を現代の目で描いているけれど、時代劇の新しい側面を出していると思うね」と絶賛した。

 その一方で時代劇に力を入れない映画界の現状を憂い、「映画は製作、配給、興行がある。この中で一番リスクがあるのは製作。映画資本はそれから逃げよう逃げようとしている」と苦言を呈した。さらに、「作り手側の意欲の問題。意欲を持ってもらえるよう、自分たちの経験をどう生かしていくかが、自分に突きつけられた課題だと思う」と言い切った。

 また、「歴女」や「刀女」の出現で、時代劇に「大きな変化が生まれている」とも指摘していた。

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