【専門家の目】梅宮辰夫 十二指腸乳頭部がんは非常に珍しい 頻度1%以下

 俳優の梅宮辰夫(78)が十二指腸乳頭部がんであることが発覚した。7日に会見した娘でタレントの梅宮アンナ(44)によると、すでに手術を終えて現在は自宅療養中。梅宮は「元気だ」と話しているというが、手術では十二指腸と胆のうの全て、すい臓と胃の一部を摘出した。聞き慣れないこの病気について、兵庫県芦屋市の「松本クリニック」の松本浩彦院長は「頻度1%以下」の珍しい病気であると述べた。

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 梅宮辰夫さんが十二指腸乳頭部がんで、すでに手術を終えたとのことです。十二指腸は胃と小腸をつなぐ、長さ30センチメートル弱の消化管です。球部、下行部、水平部、上行部と4つの部位に分けて呼ばれています。指12本というより、約12インチというのが名前の由来です。

 このなかでも十二指腸下行部にある「ファーター乳頭」は特に重要な部位で、すい臓と胆のうから流れてくる消化液は、この乳頭部で十二指腸と合流します。乳頭部ではこれら消化液の流入量を精密に調整しています。このファーター乳頭ががん化するのが十二指腸乳頭部がんです。消化管にできるがんの中では非常に珍しく、頻度1%以下とされており、実のところ私自身もまだ、この病気にお目にかかったことはありません。

 梅宮さんの場合、もともと黄疸(おうだん)で見つかったらしいこと、ステージ1~2の間ということ、12時間の手術ということから、梅宮さんが受けたのはすい頭十二指腸切除術で、がんは完全な早期とは言えず、少なくとも粘膜を越えて、もしかすると一部はすい臓まで広がっていたと推測できます。本当の早期発見なら、内視鏡下粘膜切除術で済みます。

 すい頭十二指腸切除術はもともとすい臓がんに対する根治手術で、十二指腸、胆のう、胃の半分、すい臓のおよそ3分の1をまとめて摘出する、消化器外科領域では食道がんと並んで最難関の手術です。切除・縫合する箇所が多く、手術も大変ですし、それだけ術後の合併症も起こりやすい難手術です。今回は手術が無事に成功し、すでに2カ月経過しているとのことで、これから先の予後に関しても楽観視して良いと思います。

 もちろん、がんが相手ですので断言はできませんが、ステージ1~2であることと、手術が無事に成功したということを考え合わせれば、一応は一件落着として良いのではないでしょうか。今の時点ではわれわれ周囲の人間には、今後の順調なご回復を祈念します、と申し上げる以外ないでしょう。

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