柔道五輪金メダリストで、生活の党副代表の谷亮子参院議員（４０、比例代表）は９日、同党から７月の参院選に立候補しない意向を小沢一郎共同代表（７４）に伝えたと国会内で明かした。同党の比例代表で出馬しても当選する可能性が低いと判断したとみられる。

　谷氏は野党による比例代表の「統一名簿」構想が実現困難になったことを念頭に「野党共闘としてのまとまりができなかった」と述べた。同時に「他党から立候補の話があれば柔軟な姿勢で対応したい」と説明。その後の会見で与野党問わず「選択肢」になるとの認識を示した。３日に小沢氏と会い、慰留されたが固辞したという。

　小沢氏は９日、記者団に「『確実に当選させられる』とお願いすれば、出てくれたかもしれないが、絶対大丈夫だとは言えない」と述べ、判断を谷氏に委ねたことを明かした。

　民進党の岡田克也代表は９日の会見で「われわれの参院選公約を受け入れるという前提で、民進党の比例名簿で他党の方が出ることには門戸を開けている」と指摘した。

　谷氏は「ヤワラちゃん」の愛称で知られた柔道家で、９２年バルセロナ五輪から５大会連続でメダルを獲得。００年シドニー、０４年アテネで金メダルに輝いた。１０年参院選比例代表の旧民主党で初当選。１２年に小沢氏と共に党を離れた。現在は超党派スポーツ議員連盟副会長などを務めている。夫はプロ野球オリックス、巨人で活躍したデイリースポーツ評論家の谷佳知氏。