大阪桐蔭が裏金、1億円を不正流用

 大阪桐蔭中学・高校(大阪府大東市、約3100人)が、保護者から集めた生徒の教材費の余剰金を学校法人の会計とは別の口座にプールし、このうち約1億円を不正流用していたことが24日、運営する学校法人・大阪産業大への取材で分かった。大阪府などによると、幹部職員の飲食代やブランド品購入、贈答品に充てられていた。府は「隠し口座に当たる」として会計処理の詳しい説明を求めている。学校側は25日に記者会見するとしている。

 府によると、大阪桐蔭は毎年度当初、参考書の購入などに使う教材費を多めに集め、実費との差額を保護者に返金せず、口座にプールされた金は定期的に引き下ろされていた。

 文部科学省は省令で学校法人に、全ての取引について正確な会計帳簿を作成するよう求めており、府は「保護者に返すべき金であり、非常に悪質だ」としている。2014年度の私学補助金のうち、3月に支払う分を大幅に減額する方針。

 また、教材費とは別に模試の際に生徒側から集めた1人数百円の「事務処理費」も、校長名義など複数の口座を介し、数年前から計1千万円が幹部らの口座に移されていた。

 大阪桐蔭では昨秋、模試の一部受験料の問題が発覚し、弁護士らでつくる第三者委員会が調査したところ、教材費などの流用が明らかになった。

 大阪桐蔭は中高一貫の私立校。スポーツ強豪校としても知られ、特に高校の硬式野球部は12年の春の選抜高校野球大会、夏の甲子園で連覇を遂げるなど春夏通算5回の全国制覇を果たしている。現在開催中の第87回選抜大会にも出場しており、21日の初戦で東海大菅生(東京)を破り、2回戦進出を果たしている。

 学校法人・大阪産業大の峠孝尊事務局長は「不適切な会計だった。保護者への返金も考えている。選抜に出ている球児に申し訳ない」と語った。

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