金子哲雄さん、天国から礼状…入念準備

 2日に肺カルチノイドのため、亡くなった流通ジャーナリスト・金子哲雄さん(享年41)の通夜が4日、東京・港区の心光院で営まれ、生前に共演したお笑いコンビ・ホンジャマカの石塚英彦(50)、モデル・冨永愛(30)、経済アナリスト・森永卓郎氏(55)ら800人が参列した。病に侵され、死を覚悟していた金子さんは、8月から斎場や会葬礼状などの準備を自ら進めていたといい、早すぎる別れに参列者は悲しみに暮れていた。

 早すぎる別れを誰もが惜しんだ。“人生最後の舞台”は自分で準備を整えた。死期を悟った金子さんは、約2カ月前から葬儀会社と相談。パンフレットを見て、納骨場所でもある斎場、霊きゅう車、棺や、参列者に振る舞う仕出し料理まで自ら選択した。会葬礼状も日付だけを空欄にして、妻の稚子さんに託した。iPadなどのデジタル機器を駆使し、入念な下調べをした流通ジャーナリストらしい“仕事ぶり”だった。

 斎場は東京タワーのふもとに決めた。レギュラー番組を収録していたスタジオも近くにある、なじみの深い場所。礼状には「『何か、面白いネタがないかな?』と思われましたら、(心の)チャンネルや周波数を東京タワー方面に合わせ、金子の姿を思い出して頂けましたら幸いです」とつづった。

 4月に撮影されたという遺影の金子さんは、棺の中でも着用しているお気に入りの色・オレンジのメガネとネクタイで、優しくほほ笑んでいた。祭壇の花も、白のコチョウランや菊に、オレンジのバラが交ぜられた。戒名は、名前や母校の慶大から「慈雲院殿應救哲心居士」に決まった。

 共演番組でライバルという設定にもなった森永氏は「ものすごく気を使う人なので、病気でやせてるのに心配かけまいと、ダイエットと言ってたんだろうと今になって気付きました。仕事もようやく軌道に乗って、これからだというときだったのに…」と悲痛な表情を浮かべた。

 情熱を注いだ仕事をまだまだ続けたかった。金子さんは亡くなる前日まで雑誌の取材に対応。7月11日のABCの情報番組「おはよう朝日です」が最後のテレビ生出演となったが、共演者には「九州を旅して、経済の元気のいいところを見るロケをしましょう」と約束していたという。周囲から愛された金子さんは、志半ばで旅立った。

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