沖田浩之さん首つり自殺、36歳 前夜酒飲んだ津川雅彦、衝撃「特攻隊のように…」

 1980年代初頭の人気アイドルで、ドラマ「3年B組金八先生」で知られる俳優の沖田浩之さんが36歳の若さで衝撃的な首つり自殺を遂げたのは、1999年3月27日のことだった。

【以下、1999年3月28日の紙面から】

 80年代初頭の人気アイドルで、俳優として活躍中の沖田浩之さん(おきた・ひろゆき=本名置鮎浩之=おきあい・ひろゆき=)が27日、神奈川県川崎市高津区の自宅で首つり自殺した。36歳だった。通夜は30日の午後6時から7時まで、葬儀は31日の午前10時から11時まで、東京・西五反田の桐ヶ谷斎場で行われる。喪主は千代子(ちよこ)夫人。

 ◇      ◇

 高津消防署によれば、この日午前11時43分ごろ、仕事先から帰って来た千代子夫人(33)が発見。その時は息があったが、救急車が到着したときはすでに心肺停止状態で、人工呼吸、点滴をしながら川崎市の聖マリアンナ医科大学病院に運ばれたが、死亡が確認された。遺書はなかった。

 前日は沖田が主演し、所属事務所「グランパパプロダクション」社長でもある俳優の津川雅彦(59)や奥田瑛二(49)らが共演で、6月4、5日に熊本で上演する予定だった舞台の台本を皆で読み合わせ、その後、飲みに行き、浅利香津代(54)に送られて帰ったという。

 駆けつけた津川は「特攻隊のように花と散っていった。きのうは腹を抱えて笑うように楽しくやった。きのうがあまりに楽しく、帰ってからの孤独との落差が彼の敗戦につながったとしか考えられん。役者として戦いに負けたと感じたのだろう」と涙をこらえながら語った。

 沖田さんは1963年1月7日、川崎市出身。川崎北高2年のとき、東京・原宿で奇抜な格好をして踊る“竹の子族”からスカウトされ、ドラマ「3年B組金八先生2」のツッパリ中学生役でデビュー。不良っぽい持ち味で歌手として「E気持ち」をヒットさせたり、東映の戦争大作「日本海大海戦・海ゆかば」(83年)に主演するなど“ヒロくん”の愛称で人気を博した。

 82年以降は俳優業が中心で、昨年10~11月には東京・博貧寒劇場で「真夜中のパーティー」に出演。今年1~3月にオンエアされたTBS系のドラマ「サラリーマン金太郎」にも出演していた。今夏には新宿コマ劇場でミュージカル「オズの魔法使い」に出演する予定だった。

 私生活では95年5月19日にフリーの通訳で青山学院大の後輩の檜垣千代子さんと入籍し、同年11月28日には長女が誕生。「遊びに誘われても3回に2回は子守を理由に断った」(津川)ほどの子煩悩だった。

 軽飛行機の操縦、スキューバダイビング、乗馬など趣味も多彩で、亡くなる前日の26日には、草なぎ剛(SMAP)にビリヤードを教える内容のテレビ朝日系「ぷっすま!」が放送されていた。

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