ジャンボ尾崎さん専属キャディー・佐野木さんが追悼「またあの世で勝ちまくろうな」 10日自宅に呼ばれ涙の握手

 23日に亡くなったプロゴルファー・尾崎将司さんの訃報を受け、日本初のプロキャディーとして長年、尾崎さんを支えた佐野木計至(本名一志)さん(77)が、追悼の言葉を寄せた。佐野木さんは尾崎さんの1学年下にあたり、徳島・海南高(現海部高)野球部に属し、1964年の選抜ではともに優勝を果たした。早大を経て会社員になったが、尾崎さんに誘われて専属キャディーとなり、数多くの優勝に関わった。

  ◇  ◇

 亡くなったのが12月23日午後3時21分。ジャンボの通信簿みたいやな、言うたら怒られるかなあ。ジャンボに呼ばれて自宅に行ったのが10日。家族以外では僕が最後になったかなあ。もう、あんまり声は出んかったけどね、それでもいろいろお話ししたよ。

 実は以前からふるさとにお墓を建てていてね。(徳島県)宍喰。ジャンボのお墓はゴルフボールのディンプルを入れていて、かっこいい、スマートな造りよ。

 その30メートル横に、僕のお墓も作ったから『死んでもまだ一緒におらなあかんのか』いうて、2人で大笑いしたなあ。今はシートでカバーしているから『佐野木、除幕式盛大にやってくれ』、『分かった』いうて、また笑ってね。

 思い出は、それこそ数えきれんよね。ただ、ジャンボの名場面のところに必ず一緒にいることができたというのが、今となっては本当にありがたい話やなあって思う。おかげで僕もいい人生を送らせてもらった。

 こないだ、最後に会った時に言うたんよ。『ジャンボ、向こうに行っても一生懸命、練習しとってよ。僕もすぐ行くから、またあの世で勝ちまくろうな』って。ジャンボは声が出んかったけど、一生懸命、右手を出してくれて、がっちり握手したよ。涙が出たなあ。

 ジャンボ機が、立派に飛び立っていったね。

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