片岡尚之 国内メジャー初V プレーオフ制しマスターズ切符獲得 初の海外メジャー「頑張って準備する」

 来年のマスターズ(左)と全英オープンのピンフラッグを手にする
 原敏之とのプレーオフを制して優勝し、拳を握る片岡尚之 
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 「男子ゴルフ・日本オープン選手権・最終日」(19日、日光CC=パー70)

 6位から出た片岡尚之(27)=フリー=が4バーディー、2ボギーの68で回り、通算3アンダーで並んだ原敏之とのプレーオフを制して国内メジャー初優勝を果たした。2021年以来のツアー通算2勝目。5年シード、来年のマスターズ・トーナメントと全英オープン選手権の出場権を得た。石川遼が通算2アンダーで3位。単独首位でスタートした清水大成は77と崩れて。通算1アンダーで4位だった。

 雨と日没で薄暗くなる中、片岡が涙ながらに叫んだ。「これでシルバーコレクターを返上できます!」。2021年、ツアー出場4戦目で逆転優勝した当時『ツアーきってのイケメン』と言われ、一躍ホープになった。ただ、その後は2位が7度と、いつしか善戦マンになっていた。

 うまくいかないとヤケになりやすい性格が災いした。しかし、昨年結婚し、今年は長男が生まれた。3年前から助言をもらうようになった永久シードの片山晋呉を大会前に訪ねた。「何を教わったかは秘密」というが「いただいたアドバイスを持ってチャレンジした」と期するものがあった。

 最終組の3組前で通算3アンダー止まり。プレーオフはないだろうと思い、先に帰っていた大岩龍一と電話で雑談していた。ところが、テレビ中継を見ながら話していた大岩から首位のスコアが落ちていることを知らされ、大慌て。何の準備もしないまま18番でのプレーオフに臨み、アプローチショットを60センチに寄せるパーで日本一の座を射止めてしまった。

 「初優勝のときはまだ右も左も分からず“勝っちゃった”という感じ。今回も似ているけど、プレーオフを経験してパーをもぎ取って勝ち取った」

 海外メジャーに出たことはない。「まずはマスターズ。出場者の中で僕が一番下手だし、力もない。頑張って準備する」。師匠はマスターズに8度出場し、4位もある。次も必ず力になってくれるはずだ。

 ◇片岡 尚之(かたおか・なおゆき)1997年12月28日、北海道江別市出身。2歳でゴルフを始めた。札幌光星高に進学し、2014年に日本ジュニア選手権15~17歳の部で優勝した。東北福祉大に進み、19年にプロに転向。21年5月のプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品でツアー初優勝を挙げた。今季は今大会前まで、開幕戦の東建ホームメイト・カップで3位に入ったのが最高だった。171センチ、67キロ。

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