吉沢柚月 ウエーティングからV射程 幸運生かして2打差6位 史上3人目の快挙へ「集中して、我慢して」
「女子ゴルフ・ニトリ・レディース・第3日」(30日、北海道CC大沼C=パー73)
ウエーティングからの出場となった吉沢柚月(21)=三菱電機=が4バーディー、1ボギーの70で回り、通算8アンダーで首位と2打差の6位と初優勝を狙える位置につけた。首位は通算10アンダーの後藤未有(24)=大東建託、1打差の2位に大出瑞月(27)=ノットグローバルホールディングス=ら4人が続いた。
竹田麗央、川崎春花らダイヤモンド世代の1人、吉沢が“偉業”に臨む。リランキング56位で当初、この大会は出場権がなかったが、ウエーティングで出場機会を待ったところ、欠場者が出て権利が下りてきた。その幸運を生かし、予選ラウンドを7位で通過。
そして迎えた決勝ラウンド。6番パー4で12ヤードのアプローチを「簡単なミス」で3メートルショートしてのボギー以外は「いい位置にいられてすごく楽しかった」とバーディーを重ねた。
この日、16番パー5は設定より80ヤードほどティーグラウンドを前に出したため、ほとんどの選手が15番のフェアウエーに打っていく裏ルートを使う。「係員に(前の組がこちらに打ってくるから)『どいてください』と言われて『えっ?』と思ったけど、行ってみると『なるほど』と」と、吉沢もそのルートから2オンに成功。しっかりバーディーにつなげて通算8アンダーとした。
ウエーティングからの優勝となれば2017年・ゴルフ5レディースのO・サタヤ、18年・マンシング東海クラシックの香妻琴乃以来3人目の快挙となる。
昨年は19試合に出場し予選通過は1試合のみ。趣味の1人カラオケで「予選に落ちたら自分を励ます歌を歌いながら、(ゴルフ)中継を見てました」と吉沢。そこから着実に力をつけてきた。月曜日には寝違えにも見舞われながらの好位置だ。最終日、「集中して、我慢して」シンデレラストーリーを完結させる。
◇吉沢柚月(よしざわ・ゆづき)2003年11月23日生まれ、21歳。千葉県市川市出身。9歳から父・直和さんの影響でゴルフを始める。麗沢高卒業後の23年、プロテスト合格。164センチ、57キロ。趣味はカラオケとさつまいもスイーツを食べること。三菱電機所属。





