藤田さいき涙…POで力尽き救急搬送 「ちゃんとやりたかった」37度超える発熱抱えてプレーも終了後は歩くこともできず
「女子ゴルフ・ワールド・サロンパス・カップ・最終日」(11日、茨城GC東C=パー72)
2打差2位から出た申ジエ(37)=韓国=が通算7アンダーで並んだ藤田さいき(39)=JBS=とのプレーオフを1ホール目で制し、国内四大大会5勝目を手にした。日本ツアー会員としては2年ぶりの通算29勝目で永久シードにあと1勝とした。米ツアー会員として出た大会などを含むと日本では31勝。体調不良を抱えてプレーした藤田さは2度目の四大大会優勝を逃した。プレーオフ終了後は立つことができず、救急搬送された。
どちらが勝っても大会史上最年長Vとなる公式戦で、まさに壮絶な死闘を演じ、藤田さは最後、力尽きた。
前週の発熱が2日目からぶり返した。この日も37度を超える熱を抱えて首位からスタート。序盤にスコアを3打落とし2位に転落したが、5番で2打目を1メートルにつけてバーディーを奪うなど、そこからは2バーディー、2ボギーと踏ん張った。
18番パー5では2打目を打ち終えたところで激しく咳き込み、しゃがみ込む場面も。プレーオフでは体力は限界を超えていた。“OKバーディー”の申に対し、藤田さは3打目がグリーンオーバーで勝負がついた。
終了後は号泣しながらグリーン脇で待っていた青木瀬令奈と抱き合い、その後は歩くこともままならずカートでクラブハウス移動後、救急搬送された。熱中症と診断され、診療後はコースに戻り取材対応した。「(公式戦で)ちゃんとやりたかったのに、ジエちゃんに申し訳ない」と再び涙したが、藤田さが見せたど根性に申ジエもファンも心打たれたはずだ。


