生源寺龍憲 4位から単独首位浮上「落ち着いてゴルフができた」米ツアーにも貪欲「すぐに行きたい」

 7番で第2打を放つ
 18番でバーディーパットを決め、ギャラリーの声援に応える生源寺龍憲(撮影・益田樹)
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 「男子ゴルフ・東建ホームメイト・カップ・第2日」(11日、東建多度CC名古屋=パー71)

 4位から出た生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり、26)=フリー=が1イーグル、6バーディー、1ボギーの64で回り、通算12アンダーで単独トップに立った。片岡尚之が1打差の2位。初日首位の石川遼(33)=CASIO=は通算8アンダーで5位、同じくトップから出た弟の航(25)=フリー=は通算6アンダーで16位。主催者推薦で出場した女子の寺西飛香留(ひかる)は124位で予選落ちした。

 身長162センチの小さな体が躍動した。圧巻は563ヤードの12番パー5。生源寺は252ヤード残った2打目を19度のハイブリッドでピン奥6メートルに乗せた。長いパットをねじ込んでイーグル。10番から出た前半は1イーグル、4バーディー。後半の4番で惜しくもボギーをたたいたが、2バーディーを奪い、一気に単独首位へ躍り出た。

 「落ち着いてゴルフができた。雨でグリーンも少し軟らかくなって、ピンをデッドに攻められた。いいラウンドだった」と満足そうな表情を浮かべた。

 コースとの相性がいいのだろう。昨年のこの大会でも3日目に64をマークして最終日は最終組で回り、2位に入った。そのままシーズンを通して安定した成績を残し、賞金ランク29位で今季のシードも獲得した。

 今季は国内とアジアツアーのかけ持ちで、既に出場5試合目。レベルの高い試合を重ねることによって、技術の向上もはっきりと感じる。

 「特に寄せですね。打ち方のバリエーションが増えたし、ライン読みのジャッジの精度も上がった。海外で戦っているからだと思う」

 かけ持ち出場だけじゃない。年内には米ツアーの出場予選会(Qスクール)にも挑戦する。賞金ランクで上位に入れば1次や2次が免除されるものの「賞金ランクに関係なく1次からでも挑戦する。待てない。すぐに行きたい」と貪欲に前へ進もうとしている。

 国内ツアーの勝利がない26歳。女子メジャー覇者の渋野日向子とは岡山・作陽高の同級生だ。珍しい名前の由来は天台宗の開祖、最澄生誕の地にある大津市の生源寺。最澄は仏教を学ぶために、はるばる海を越えて唐に渡った。高みを目指すチャレンジ精神は生源寺の心にも、しっかり宿っている。

 ◆生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり)1998年5月15日、山口県山陽小野田市出身。10歳でゴルフを始め、岡山・作陽高では渋野日向子と同級生。同大に進学し、19年の関西学生は2位、20年の関西学生会長杯では優勝した。2020年にプロに転向。昨年はツアー16試合に出場し、最高成績は東建ホームメイト・カップの2位。パーオン率は2位だった。162センチ、65キロ。

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