石川兄弟65で首位発進 遼「石川家にとってうれしい日」 ツアー最高順位51位の25歳・航「不思議な感じ」

 12番でティーショットを放つ石川遼
 9番でバンカーショットを放ち打球を見る石川航
2枚

 「男子ゴルフ・東建ホームメイト・カップ・第1日」(10日、東建多度CC名古屋=パー71)

 国内初戦が開幕し、石川遼(33)=CASIO=と、弟の航(25)=フリー=がともに65で回り、首位に並んだ。遼は7バーディー、1ボギー。主催者推薦で出場の航は8バーディー、2ボギーでツアー初の首位。昨年の同大会以来の決勝ラウンド進出に大きく前進した。ツアー未勝利の石坂友宏(25)=都築電気=も65をマークし、首位に立った。

 誰よりも、本人がびっくりしているかもしれない。昨季の航はレギュラーツアー出場が4試合のみで、決勝ラウンドに進んだのはこの東建ホームメイト・カップだけ。ツアーでの最高順位が51位の25歳は「自分の名前がリーダーボードにあるのを見て不思議な感じがした」と話したのも無理はない。

 インからスタートし、11番でボギーをたたいたが、ここから踏ん張った。12番のバーディーでイーブンに戻すと、14番までの3連続バーディーで流れを引き寄せた。17番、そして2番からは3連続バーディーで一気にリーダーボードの一番上まで駆け上がった。

 「ティーショットもよかったけど、パッティングに尽きる。よく入ってくれた。ただ、ぼくはまだこのポジションにいるような実力はないと思っている。(2日目以降も)自分がやるべき準備をするだけ」と謙虚に話した。

 各日の順位で兄弟が首位に並ぶのは、1997年のカシオ・ワールドオープン第1日の尾崎将司、直道以来。昨年はプロで初めて同組で回った、2人にとって思い出深い大会だ。今オフはタイで合宿を行った兄に終盤、合流。直接、アドバイスを受けたわけではないが練習に対する姿勢など、やはり影響は受ける。今大会前も共に練習ラウンドをこなした。

 8歳年下の弟について、遼は「(航は)うまいですよ。アドバイスするようなことは何もありません。航なりにがんばっていると思うから」と成長に目を細める。もっとも、航は「4日間やったら絶対負ける」と笑って謙遜した。

 遼は弟の7組後ろでプレー。7バーディー、1ボギーで肩を並べた。自身のプレーについては「スコアは100点。でも内容はまだまだ。アプローチなどはもっとよくなると思う。石川家にとってはうれしい日だけど、ぼく自身は明日のラウンドに向けて集中するだけ」と前を向いた。

 ツアー通算20勝を誇る遼。勝ち方ならわかっている。そして勝つことの難しさも、兄は十分に味わっている。

 ◆石川 遼(いしかわ・りょう)1991年9月17日、埼玉県松伏町出身。6歳からゴルフを始め、杉並学院高に進学後、国内男子ツアー初出場となった2007年のマンシングウェアオープンKSBカップで、史上最年少の15歳8カ月で優勝を飾った。08年のマイナビABCチャンピオンシップでプロ初V。09年に18歳で史上最年少の賞金王に輝いた。10年の中日クラウンズ最終日には、世界主要ツアー初の58をマークした。13年から米国を主戦場にしたが17年にシード権を失い、18年から国内ツアーに復帰した。175センチ、75キロ。

 ◆石川 航(いしかわ・わたる)2000年2月23日、埼玉県出身。遼の影響で5歳からゴルフを始めた。16年埼玉県ジュニア、同年の関東高校ゴルフ選手権で優勝した。同年から男子ツアーにも出場。21年関西オープンで初の予選通過を果たした。昨年はツアー4試合に出場し、東建ホームメイト・カップは73位で、残る3大会は予選落ちした。県浦和高を経て日体大卒。172センチ、63キロ。

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