ツアー初優勝の阿部未悠 実を結んだ思春期の大きな決断

 「女子ゴルフ・富士フイルム・スタジオアリス女子・最終日」(7日、石坂GC=パー72)

 首位から出た阿部未悠(23)=ミネベアミツミ=が8バーディー、1ボギーで大会コースレコードの65をマーク。大会新記録の通算15アンダーで、ツアー初優勝を果たした。昨季終盤から続く不振に、一度はゴルフへのモチベーションを見失いかけたが、“推し”と慕うソフトバンク・甲斐拓也捕手の言葉を思い出し、3日間を楽しんでプレーした先に初の栄光をつかんだ。同じく首位から出た佐久間朱莉は1打及ばず惜敗に涙。蛭田みな美、イ・ミニョン(韓国)が3打差の3位に入った。

  ◇  ◇

 嵐だろうと吹雪だろうと、道産子は営業している限り練習場に向かう。「北海道の子はみんなそんな感じなんです。藤田光里さんとか、憧れの小祝(さくら)さんも」と話すのは母の早苗さん。

 「早くうまくなりたい」。ゴルフを始めたのが小学5年生からと遅かったが、のめり込んだら一途だった。冬場は練習環境に恵まれないこともあり、「暖かいところで」と福岡への留学を両親に直訴した。

 競技歴わずか2年未満、ベストスコアも80台中盤という駆け出しの娘の願い。ゴルフ好きの父・敏春さんは協力的だった。一方で早苗さんは「本当に行くの」と驚きながらも、さすがに一人で下宿させるわけにもいかず、母娘2人で福岡へ。だが、思春期の娘の大きな決意が、10年以上の月日を経て大きく実を結んだ。(デイリースポーツ・中谷大志)

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