“ママさんルーキー”神谷和奏 夫唱婦随で19位発進 前半“ホームラン”も夫の助言で後半一気巻き返し

 「女子ゴルフ・富士フイルム・スタジオアリス女子・第1日」(5日、石坂GC=パー72)

 22歳の“ママさんルーキー”神谷和奏(わかな)=ソニーネットワークコミュニケーションズコネクト=が3バーディー、1ダブルボギーの71をマーク。ツアーデビュー戦の初ラウンドで19位発進と、上々の滑り出しを見せた。序盤はミスが先行も、コーチで今週はキャディーを務める夫の幸宏さん(36)の助言で、後半一気に巻き返した。67で回った佐久間朱莉(21)=大東建託=と2022年大会を制した上田桃子が首位。1打差の3位に穴井詩、脇元華が続いた。

 堂々のデビュー戦だった。神谷和は“ママさんルーキー”として注目を集めながらも、全体的に落ち着いた試合運びで、いきなりアンダーパーの71。ツアー初ラウンドながら好スタートを切り「楽しかった。苦しい部分もあったけど、そこそこ楽しめた気がします」と笑みがはじけた。

 自身のティーオフが近づくに連れて、ドキドキ感も高まった。インから出て、出だしの10番をパーとしたが、11番はグリーン左の硬いバンカーから打ち過ぎて、奥のラフまで“ホームラン”。4オン2パットのダブルボギーをたたくなど、デビュー戦ならではの緊張感があったようだ。

 それでも、パートナーのおかげで心身ともにほぐれた。前半の終盤に、幸宏さんからリーダーボードを見るように指示された。「アウトコースしか(スコアは)伸びてないから大丈夫だよ。後で頑張ろうね」と助言されると「じゃあ一度切り替えて、バーディーを狙って頑張ろう」と、緊張でいっぱいだった頭をリセットできた。

 我慢の前半から、後半は一気の逆襲に転じた。1番は3メートル、2番は4メートルのチャンスを作ってものにすると、5番パー4は残り127ヤードからの第2打を1メートルにつける会心のバーディー。自己採点は「70点くらいですね」とすると、夫は「70点は(自分に)厳しいな」と笑いながら「80点くらい(あげたい)」と目を細めた。

 ホールアウト後にはサインを求める20、30人の人だかりができていた。「こんなにサインを欲しいと思うくらい応援していただいて、うれしい」と神谷和。ツアーでの初仕事を十二分に成し遂げ、充実の表情を浮かべていた。

 ◆神谷和奏(かみや・わかな)2001年10月1日、千葉県富里市出身。旧姓羽藤。3歳のとき、プロゴルファーの兄と姉の影響でゴルフを始めた。わせがく高を卒業後、21年2月に幸宏さんと入籍。同年9月に娘の咲凜(えみり)ちゃんを出産した。プロテストは23年11月に5度目の最終テストで合格した。ソニーネットワークコミュニケーションズコネクト所属。165センチ。

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