また19歳新人初V!尾関彩美悠が有言実行 キャディーの〝フライング泣き〟には笑顔

 18番、優勝を決め、笑顔を見せる尾関彩美悠(撮影・高部洋祐)
 優勝カップを手に笑顔の尾関
 父・美成さん(左)、帯同キャディーの栗永遼さん(右)と記念写真に納まる
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 「女子ゴルフ・住友生命レディース東海クラシック・最終日」(18日、新南愛知CC美浜C=パー72)

 首位から出た尾関彩美悠(19)=フリー=が5バーディー、3ボギーの70でスコアを二つ伸ばし、通算13アンダーで初優勝した。吉田優利と並んで迎えた最終18番でバーディーを奪った。昨年11月のプロテストに合格したばかりのルーキー。前週に日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯を制した同学年の川崎春花に続き、2週連続で19歳の新人がツアーを制した。吉田が1打差2位、3打差3位は後藤未有。4打差4位に有村智恵と永井花奈が入った。

 強心臓でデッドヒートを制した。尾関が同組の吉田と並んで迎えた最終18番パー4。2打目地点の左ラフへ歩きながら、コーチの父・美成さんお手製のおにぎりをパクパクとほおばった。

 残り118ヤードをピッチングウエッジで放った球はピン上1メートルにつき、下りのラインを沈めて優勝を決めた。涙はない。優勝したら泣くと宣言していた栗永遼キャディーはすでに涙顔。「『じゃあ彩美悠はそれを見て笑う』と言っていた。あんなに早く泣くとは」と笑みがこぼれた。

 苦しい展開をはね返した。前半を吉田と11アンダーで並んで折り返すと、10、11番でいずれも1メートルほどの短いパットを外しボギー。11番で伸ばした相手に3打差をつけられた。

 「また同じように最終日で崩したくない。絶対に崩さずいこう」。6月の宮里藍サントリー・レディースは2位で最終日を迎えながら結局8位。この日は違った。続く12番パー5は4メートルのフックラインを沈めてバーディー。15番パー5のバーディーで11アンダーの吉田らに並んだ。

 前週の日本女子プロ選手権で同学年の川崎がツアー初優勝。昨年11月のプロテストで自身がトップ合格したコースで先を越され、試合後に泣いた。今回、3週連続でバッグを担いだ栗永キャディーに「#次は私」「爆笑」とメッセージを送り、有言実行してみせた。

 ホテルにパターを忘れたり、今週もスタートホールのインとアウトを間違えたり。普段はほんわか、おっとりの19歳がコース上ではひょう変する。「緊張はしなかった。ドキドキ?ないです」と言ってニコリと笑った。

 ◆尾関彩美悠(おぜき・あみゆ)2003年6月16日生まれ。岡山県倉敷市出身。7歳からゴルフを始め、渋野日向子らを輩出した岡山・作陽高3年時の21年日本アマ制覇。同年11月のプロテストでトップ合格を果たした。祖父・惇美さん(85)と父・美成さん(53)がコーチで、祖母、母、姉も全員がプレーするゴルフ一家。趣味は寝ること。女優・小芝風花に似ていると言われる。158センチ、50キロ。

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