女子ゴルフの樋口久子・三菱電機レディースは２９日、埼玉県・武蔵丘ＧＣ（６６５０ヤード、パー７２）で開幕する。注目は賞金ランク２位でプラチナ世代を代表する古江彩佳（２１）＝富士通＝が自身初となる３週連続優勝を達成するかどうか。前日の２８日はコースで９ホールの練習ラウンドを行い熱戦に備えた。

　気負いはまったくなかった。今週に３週連続優勝がかかる古江は、静かな笑みを浮かべながら平常心を強調した。「それ（３週連続）は頭には入っているけど、あまり意識しないでこの試合に集中したい」。ゴルフと向き合うスタンスは不動だ。

　賞金ランクはトップの稲見に次ぐ２位。今週はライバルが腰痛で欠場するため、差を縮めるには絶好のチャンスだが「追いかける方からするとおいしい話かもしれないけど、私は私で自分のゴルフをしたい」と目の前の１打に集中する。

　前々週の富士通レディース、前週のマスターズＧＣレディースで２週連続優勝を達成。蓄積疲労が心配されるが「時間があいたので大丈夫です。今週も予選をクリアできように頑張るのと、そこから上位争いで頑張れたらいい」と前を向いた。

　得意なシーズンとも言える秋を迎え、高いレベルで好調を維持する。その理由を問われると、パッティングを要因に挙げた。「調子が悪かった時はオーバーを怖がってラインにボールをうまく乗せられなかった。それを入る入らないは運もあると考え、思ったところへ緩まずに打つイメージです。それがいいのかも」と冷静に自己分析した。

　初日は鈴木愛、西村優菜の過去の優勝経験者と最終組で回る。「難しいコースなので、このコースと向き合って楽しく回れたらいいなと思います」。これまで優勝を重ねた時と同じく、平常心を貫き、快挙をつかみ取る。