パグンサン 10年目初V クラブ11本のみ&全3日間自らバッグ担いだ
「男子ゴルフ・ミズノ・オープン・最終日」(30日、JFE瀬戸内海GC=パー72)
首位から出た43歳のジュビック・パグンサン(フィリピン)が68で回って通算17アンダーに伸ばし、日本ツアー10年目で初優勝を挙げた。永野竜太郎(33)=フリー=が3打差まで追い上げ2位。この2人が7月の全英オープンの出場権を得た。大会は3日間の54ホールに短縮されたため、賞金加算は75%。
何とも珍しいチャンピオンが誕生した。セルフプレーの選手は電動カートを借りるのが通例だが、新型コロナウイルス禍でハウスキャディーが使えないこともあり、パグンサンは3日間とも背中にバッグを担いで回った。しかも、軽量化を図るためルールで14本許されるクラブは11本。アイアンの3、4、6、8番を抜き、万能な19度のユーティリティーを入れた。
「カートだとグリーンのそばまでバッグを持って行けないから。今年3度目だけどクラブを抜いたのは初めて。強めに打ったり軽く振ったりして工夫すれば、どうってことないさ」
序盤はボギーが重なりトップを譲った。しかし、11番でグリーン奥からチップインバーディー。強めに打ってしまったショットがピンに当たってカップインする幸運に「アメージング。あれで気分が乗ったよ」。その後、再逆転した。
次週はゴルフ場のハウスキャディーをお願いしているので通常通り。「その後は…。年を取っているので、セルフでやるなら本数を減らすかもね」。自身3度目の全英オープンに注目だ。