PGA初の新型コロナ陽性…ツアー5勝の実力者ワトニー 選手らに動揺広がる

 「米男子ゴルフ・RBCヘリテージ・第2日」(19日、ハーバータウン・リンクス=パー71)

 米ツアー通算5勝のニック・ワトニー(39)=米国=が新型コロナウイルス感染検査で陽性反応を示して開始前に棄権した。ツアーでは初の感染者。大会前の検査では陰性だったが、体調が悪化したため再び検査を受けた。松山英樹(28)=LEXUS=は通算2オーバーの131位で19年9月以来、シーズン2度目の予選落ちとなった。3バーディー、2ボギーの70で前日の出遅れを挽回できなかった。2日続けて65のウェブ・シンプソン(米国)が通算12アンダーで首位に立った。

 ワトニーの陽性が発表された午後の会場は異様な空気が流れた。練習場から選手のほとんどが姿を消し、観客のいないコースは静けさを増した。新型コロナウイルス禍明けの米男子ツアー第2戦として行われた今大会で、ツアー通算5勝の実力者の感染が判明した。

 ワトニーは前週の大会で予選落ちした後、ツアーのチャーター機でなく独自に今大会の会場に入った。PGAツアーは大会前に検査を行い、選手ら全関係者369人が陰性だったという。ワトニーも到着時の検査では陰性で、18日の第1ラウンドは3オーバーの134位。だがこの日朝に体調不良を訴え、スタート前に再検査を受けたところ、陽性反応を示した。現在は自主隔離している。

 選手間には動揺が走った。検査結果が出る前に練習グリーンでワトニーと会話を交わしたというロリー・マキロイ(英国)は「距離は保っていたから大丈夫だと思う」と話し、ブルックス・ケプカ(米国)は「駐車場で会った。隣に車を止めた」と明かした。同組で回る予定だったルーク・リスト(米国)は「9ホールを終えたところでニックの状況を教えられた。その後は集中するのが難しかった」とショックを隠さなかった。

 第3ラウンドも行われる予定だが、以前から松山が「感染者が出たらその選手を棄権扱いにするのでなく、大会そのものを中止にしてほしい」と話すなど、開催を疑問視する声もある。米大リーグやNBAなどよりも早い段階で開催に踏み切ったゴルフ界で感染者が出た事実は重い。

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