松森彩夏 涙の逆転初V スレンダー美女で注目も…増量大作戦で実りの秋に

 ツアー初優勝を飾った松森彩夏
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 「女子ゴルフ・富士通レディース・最終日」(16日、千葉県東急セブンハンドレッドC=パー72)

 前日64をマークして首位と1打差の3位でスタートした松森彩夏(22)=スターツ=が5バーディー、1ボギーの68で回って逆転、通算12アンダーでツアー初優勝を飾った。課題だったアプローチとパットの猛練習、シーズンオフからの体重増量など多くの努力が実った。首位から出た2人は笠りつ子(28)=京セラ=が4打差の2位、堀琴音(20)=東芝=はさらに1打差の3位だった。

 松森には文字通り「自信」があった。「これまで経験した優勝争いの時とは違って、今日は最後まで自分を信じてプレーすることができました。一度も焦らなかった」。笠と堀琴に1打差で最終日最終組をスタート。3番で8メートルのパットを強気に沈めてバーディーを先行させ、6、7、10番と3メートルのバーディーチャンスが決まった。

 11番こそラフからバンカーに打ち込みボギーにしたが、12番ですぐさま3メートル弱につけてスコアを戻し、終盤6ホールはティーショットをラフに打ち込みながらもパープレー。笠に1打差単独首位で迎えた18番では、グリーン奥、逆目ラフからの寄せを70センチにつけた。「以前の自分だったら全然できなかった。今週で自信がつきました」と、瞳をうるませながら右手を挙げた。

 デビュー当時から股下80センチのスレンダー美女と注目された。だが、スタミナとスイング安定のためシーズンオフに体重を5キロ増やした。1日5食。毎晩就寝前に体重を量り、予定体重に足りていなければうどんやおにぎりを腹に押し込んで布団に入った。

 今大会のキャディーは、昨秋まで7年間横峯さくらとコンビを組んだ、ニュージーランド出身のジョン・ベネットさん。「全ての言葉を信じてプレーできた。すごい力になりました」。ピンチになると、松森の肩から力を抜こうと、ベネットさんが「我慢クダサイ!」と話しかけた。

 体重は「もう5キロ増やしたい」と、60キロを目指す。そして将来は憧れの米ツアーへ。2020年東京五輪も視野に入れる22歳。大きな歩幅で、世界の舞台へと突き進む。

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