「スタンレーレディス・第１日」（１０日、東名ＣＣ＝パー７２）

　大逆転の賞金女王獲得に期待が膨らむ成田美寿々（２２）＝オンワードホールディングス＝が７バーディー、１ボギーの６アンダー６６をマーク、首位に１打差３位と好スタートを切った。Ｏ・サタヤ（タイ）、李知姫（韓国）が７アンダーでトップ。鬼沢信子、原江里菜が５アンダーで５位につけた。

　チャンスある限り望みは捨てない。賞金女王争いは韓国勢が３位までを独占しているが、和製エース成田も負けてはいない。この日は得意のパットが絶好調で、７つのバーディーを積み上げた。

　スタートの１番でいきなり５メートルを沈め、早くもガッツポーズ。２番でも２メートルを入れ、一気に波に乗る。後半インも１３、１７番で４メートル、１８番では７メートルの長いバーディーパットを放り込んで、笑顔のフィニッシュだ。

　「１番のガッツポーズは、最近４、５メートルが入らなかったんですけど、久々にイメージ通りのタッチで入ったので、思わず出ました」

　今年はメジャーのサロンパスなど３勝を挙げ、賞金ランク４位につけている。首位のイ・ボミとの差は１９４３万円余り。１１月の最終戦・リコーカップまでの残り試合数は８で、今週優勝なら大逆転は十分に手が届くところにある。

　今季は今週が出場２４戦目。疲労が蓄積してショットがブレる状態だが「電子書籍の漫画を見ながらお風呂に長めに入ったりしています。そして早く寝る。昨夜は８時半に寝ました」。涙ぐましい努力で連戦を戦っている。

　今週はモチベーションが上がるイベントもあった。８日に２２回目のバースデーを迎えたが、吉田弓美子、穴井詩らが沼津市内の居酒屋でお祝いの会を開いてくれた。「女子会ができるお店ですね。以前もバースデーウイークに勝ったことがあるので意識します」。確かに１２年の富士通でＶ。逆襲ムードが漂ってきた。