ナンバー8姫野和樹「自分自身に期待」南ア出身のトヨタ監督から対策イメージ得た!

 「ラグビーW杯・準々決勝、日本-南アフリカ」(20日、味の素スタジアム)

 ラグビーW杯日本大会で初の8強入りを果たした日本代表は17日、準々決勝南アフリカ戦に向けて東京都内で冒頭15分間を除く非公開練習を行った。練習後には会見も行われ、ナンバー8として1次リーグ全4試合に出場した姫野和樹(25)は自身初となる南アフリカとの対戦を前に「自分自身に期待している」と意気込んだ。

 姫野は高ぶっている。「世界1位、2位という素晴らしいチームとW杯本番で対戦できるのは、ラグビー選手として楽しみでしかない。南アフリカのフィジカルに対して、どれだけ前に出られるか、自分自身に期待している。ワクワクしている」。人懐っこい笑みを浮かべ、口調は穏やかだが、言葉からは秘めた決意があふれ出た。

 4年前の“奇跡”は帝京大の寮でテレビ観戦だった。7-41で大敗したW杯直前の壮行試合(9月、熊谷)は左足首の負傷で欠場。出場すれば南アフリカとの対戦は初となる。ジョセフHCが好んで使用する単語“Xファクター(未知の要素)”。南アフリカに対して、姫野がそうなる可能性も秘めている。

 相手の手の内も想定の範囲内だ。所属するトヨタ自動車で指揮を執るジェイク・ホワイト監督は南アフリカ出身。姫野は「南アフリカがやってくることとジェイクがやりたいことは似ている。ちょっと理解できたりイメージできたり、そういったところはプラスになる」と頼もしい。

 W杯初出場ながら1次リーグ全4試合でフル出場し、日本の躍進を支えた。英「スカイスポーツ」が選ぶ1次リーグのベスト15にも松島らと名を連ね、その活躍は世界にも知れ渡っている。会見では海外メディアから「ティア1(伝統国)とティア2の概念を壊したか」と問われ、「見ての通りいいラグビーをしている。自信を持ってそう言える」と胸を張った。

 満を持して立つ、優勝候補との大一番の舞台へ「日本代表として日本人でもできることを証明したい」。姫野の存在は南アフリカにとっても“未知との遭遇”となるはずだ。

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