真央に笑顔 復帰後最高得点で7位
「フィギュアスケート・世界選手権」(2日、ボストン)
女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)9位の浅田真央(25)=中京大=はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)着氷で、ともに復帰後最高得点となるフリー134・43点(7位)、合計200・30点で総合7位に食い込む健闘を見せた。演技後は18年平昌五輪のプレシーズンとなる来季について、現役続行の考えを示した。前回銀メダルの宮原知子(18)=関大=は5位、本郷理華(19)=邦和スポーツランド=は8位。日本の女子は05年以来、11年ぶりにメダルを逃した。
フリーの演技をやり抜いた真央は、1月に痛めていた膝をねぎらうように数秒間リンクの氷に乗せ、柔らかい笑みを浮かべた。
「ちょっと気持ちを切り替えて、フリーは自分を信じるしかないなと思って滑りました」。演技序盤のトリプルアクセルで、回転不足はあったものの着氷をきれいに決めると、ボストニアンたちが大きな拍手で祝福した。その後も鮮やかに跳んでは観衆を魅了し、大きなミスは序盤のルッツ(エッジ使用違反と2回転認定)のみにとどめた。
1年間の休養から復帰した今季はGPシリーズ中国杯を制したが、その後は低迷。12月のGPファイナル(バルセロナ)で最下位の6位に沈み「復帰しない方が良かったのかなって思った時もあった。自分たちの時代は終わったかなと」と真央。タレントの姉・舞さんにもそんな気持ちを伝えたことがあった。
その後、年末の全日本選手権3位で世界選手権切符を手に入れ、年が変わるとともに「自分の目指したい滑りをたくさんの方に見てもらいたい」と、気持ちを立て直した。
平昌五輪まであと2年を切った。3大会連続の五輪挑戦についても今後は目が離せないが、来季について「終わったばかりなので、まだ何も目標はないけど、今は自分のできることを最後までやり切るのが自分の考え」と真っすぐ前を向いた。