“史上最強の新弟子”旭富士が勝ち越し 最速タイ所要6場所での新十両へ大前進!過去4人達成の大記録に名を連ね関取デビューへ
「大相撲秋場所・9日目」(21日、両国国技館)
モンゴル出身で、昨年九州場所で初土俵を踏んだホープの2人が、ともに快記録での新十両昇進へ前進した。西幕下筆頭の旭富士(24)=伊勢ケ浜=は碇潟(伊勢ノ海)を突き落とし、4勝1敗で勝ち越しを決めた。東幕下8枚目の天昇山(22)=玉ノ井=は竜翔(追手風)を寄り切り、無傷5連勝。年6場所制となった1958年以降初土俵でともに最速タイ、所要6場所での新十両(付け出し除く)を視界に捉えた。
デビュー時から“史上最強の新弟子”と注目を集めてきた男が、いよいよ関取の座をつかもうとしている。先代師匠の宮城野親方(元横綱旭富士)から「うちの部屋で一番稽古をして、一番強い」と、しこ名を託された旭富士が勝ち越した。
新関脇藤ノ川の弟である碇潟を問題にしなかった。立ち合いで突っかけられても動じない。仕切り直しの相撲は相手のはず押し、はたきで攻められ、頭を付けられ、まわしを引けずとも慌てなかった。差し手を抱えて絞め上げるなどして機をうかがい、相手の足が流れたところを見逃さず、余裕を持って突き落とした。
西幕下筆頭で勝ち越し。序ノ口デビューから史上最速タイ(付け出し除く)、板井、土佐豊、常幸龍、炎鵬に並ぶ所要6場所での新十両に大きく前進した。
7月場所の五番相撲で生田目から入門以来初の黒星を喫し、序ノ口デビューからの連勝は歴代3位の25で止まったものの、6勝1敗で優勝決定戦を制した。史上初めて序ノ口デビューから4場所連続の各段優勝を飾っていた。
名古屋場所は7人による優勝決定戦を制した。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)から「前に出ろ」と指導されていると明かし「でも、それができていない。上を目指して、勉強して、頑張る」と誓っていた。
この日も部屋の方針で言葉は発しなかった旭富士。それでも新たな大記録に名を連ねて、いよいよ九州場所(11月8日初日、福岡国際センター)で関取デビューを果たしそうだ。
◆旭富士英毅(あさひふじ・ひでき)本名バトツェツェゲ・オチルサイハン)2002年5月17日、モンゴル・ウランバートル出身。18年春に来日し、神奈川・旭丘高で本格的に相撲を始めた。卒業後の21年春に伊勢ケ浜部屋入門。横綱照ノ富士(現伊勢ケ浜親方)が現役時は研修生として鍛練を積み、25年九州場所で初土俵。家族は母。叔母はレスリング女子76キロ級で12年ロンドン、16年リオデジャネイロ、21年東京と五輪3大会出場のブルマー・オチルバト。得意は両四つ、上手投げ。187センチ、152.3キロ。
