柔道界“聖子ちゃん”平成以降最軽量で無差別V スクワット165キロ力自慢&趣味ダンス 全日本女子選手権
「柔道・全日本女子選手権」(19日、横浜武道館)
体重無差別で行われた。63キロ級を主戦とする渡辺聖子(警視庁)が、決勝で米川明穂(コマツ)に3-0で判定勝ちし、初出場初Vを果たした。63キロ級での優勝は、61キロ級で第1回大会を制した八戸かおりさんに次ぐ歴代2番目の軽さで、平成以降では最軽量。「皇后杯の大きな舞台に立てることは誇り。決勝は自分の柔道を出し切ろうと思って全力で戦った」と笑顔で実感を込めた。
持ち味を最大限に発揮した。身長168センチ、体重62キロと細身ながらスクワットは165キロを担ぎ、懸垂は25キロのプレートを腰につるして引ける超・力自慢。長い手足を生かした奥襟をつかんで相手の頭を下げる形を得意とし、準決勝までを順調に勝ち上がった。決勝は78キロ超級の米川と対戦。自身より37キロ重い相手にも力負けせず果敢に攻め続け、最後は判定3-0で勝利をつかんだ。
経験者の父の影響で、3歳から柔道着に袖を通した。2人の姉、1人の兄、1人の妹を持ち、全員が世代別の全国大会優勝経験を持つ。先に活躍するきょうだいを見て、「自分もできると近くで教えてくれた。自分が1番結果が出るのが遅くて悔しい思いもしたけど、近くでお姉ちゃんたちがいたから頑張れた」と、自然と世界を志すようになった。
名前は、父の知り合いが名づけた。永遠のアイドルが由来ではないが、あだ名はもちろん“聖子ちゃん”。趣味はダンスで、笑顔がトレードマークの26歳は「母が松田聖子さんのことが好きで、ライブに行ったことがある。私も好きです」と白い歯を見せた。
夢は28年ロサンゼルス五輪での金メダル獲得。63キロ級は25年世界選手権を制し、すでに今季の代表入りも決めている嘉重春樺(かじゅう・はるか)=ブイ・テクノロジー=が頭1つ抜けている状況だが、過去の直接対決では3-1と勝ち越しており、逆転での代表入りを見据える。「11月の講道館杯で優勝して、その後のグランドスラム東京では嘉重選手と直接対決して勝ちたい」。“力自慢の聖子ちゃん”が、虎視たんたんと2年後の夢舞台を狙う。
◆渡辺聖子(わたなべ・せいこ)1999年7月29日、福島県出身で神奈川県育ち。63キロ級。経験者の父の影響で3歳から柔道を始めた。5人きょうだい(姉2人、兄1人、妹1人)の3女。浜岳中、横須賀学院高、帝京大卒。2025年全日本選抜大樹別選手権3位。168センチ、63キロ。
