りくりゅうが引退発表 五輪金メダルで完全燃焼「やり切った。悔いはない」体の悲鳴も一因に 2人で抱く新たな夢は競技人口拡大&後進育成

 2月のミラノ・コルティナ冬季五輪フィギュアスケートのペアで日本勢初の金メダルを獲得した愛称「りくりゅう」の三浦璃来(24)、木原龍一(33)組=木下グループ=が17日、双方のインスタグラムを通じて連名で「今シーズンをもちまして現役を引退することを決断しました」と発表した。3月下旬の世界選手権は欠場しており、五輪が最後の演技となった。2人はこの日、天皇、皇后両陛下主催の春の園遊会に出席。将来的に後進の育成に携わりたい意向を示した。

 日本中を感動の渦に巻き込んだ金メダルから約2カ月。りくりゅうが全盛期に引退する決断を下した。木原は腰に古傷を抱え、三浦も左肩の脱臼が癖になっている。体は悲鳴を上げており、2人は「やり切ったという気持ちでいっぱいで、悔いはありません」と心境をつづった。

 出会いは7年前、2019年の夏だった。互いに前のペアを解消し、木原が引退を迷っていた時に三浦がトライアウトを申し入れた。最初から相性は抜群で、木原は「この2人なら見たことのない景色が見られる」と直感。練習拠点のカナダで7シーズン、心身とも限界まで追い込んだ。試合前は数週間単位でスマートフォンを手にしなかったというほど競技に集中した。

 23年に世界選手権を初制覇したが、同年夏には木原が腰椎分離症と診断されるなど、ここ数年はけがに苦しめられた。女性を持ち上げるリフト、放り投げるツイストリフトやスロージャンプといった技が負荷が大きい。2人は五輪後、仲の良い選手らには引退の意向を伝えていた。三浦も「(9歳上の)木原選手が引退する時は私も引退する時」と話していたように完全燃焼した。

 今後は新たな夢に突き進む。昨年12月の全日本選手権でシングルは男女各30人が出場したのに対し、ペアのエントリーはわずか3組。指導者不足とともに、危険が伴うリフトのような練習ができる環境が整わないことが底辺拡大の障壁となっている。2人で出席した春の園遊会で木原は「ペアをもっともっと日本の皆さまに知っていただけるように、さまざまな活動に挑戦し、ゆくゆくは2人で指導者になれるよう勉強させていただきたい」と思いを明かした。競技人生のように困難に立ち向かい、道を切り開いていく。

 ◆三浦 璃来(みうら・りく)2001年12月17日、兵庫県宝塚市出身。大阪・向陽台高-中京大出。カナダを拠点に木原と組んで7季目の今季、ミラノ・コルティナ五輪のペアで金メダルを獲得し、団体で銀メダル。23、25年に世界選手権優勝。趣味はヘラジカのぬいぐるみ集め、動画鑑賞、ゲーム。特技は回し蹴り、ゴロゴロすること。146センチ。

 ◆木原 龍一(きはら・りゅういち)1992年8月22日、愛知県東海市出身。愛知・中京大中京高-中京大出。11年世界ジュニア選手権男子代表で、13年にペアに転向。14年ソチ、18年平昌両五輪に異なるパートナーと出場した。趣味は山登り、古城巡り、筋トレ。特技は野球、サッカー、リバウンドジャンプ。174センチ。

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