坂本花織 浅田真央超え日本勢最多4度目世界一 自己ベスト&今季世界最高ラストダンス「本当にうれしい。すごく幸せ」
「フィギュアスケート・世界選手権」(27日、プラハ)
現役最後の試合に臨んだ坂本花織(25)=シスメックス=が2年ぶり4度目の制覇を決めた。フリー、合計ともに自己ベストを更新する今季世界最高得点をマークし、浅田真央を上回る日本勢最多優勝を達成。21年間の競技人生で有終の美を飾り「本当にうれしい」と涙を流した。2022~24年に3大会連続で世界一に輝くなどトップを走り続けてきた日本のエースは指導者の道に進む。千葉百音(20)=木下グループ=が銀メダルを獲得し、五輪「銅」の中井亜美(17)=TOKIOインカラミ=は9位だった。
最後はトレードマークの笑顔とガッツポーズが飛び出した。21年間をかみしめるように、ゆっくりとリンクサイドに戻ると、坂本は涙を流しながら中野園子コーチ(73)と熱く抱き合った。
「本当にうれしい。晴れやかな気持ちで競技から退ける。すごく幸せ」
銀メダルに終わったミラノ・コルティナ五輪の悔しさを晴らすため、世界選手権のリンクに立った。「思い描いた結果にならなかったことが、後にも先にも一番悔しいと思う経験だった」。再び世界の頂点へ挑戦することを決めた。
正真正銘のラストダンス。いつも通り中野コーチに背中をポンと押されて飛び出した。五輪ではミスが出たフリップ-トーループの連続3回転も成功させ、7つのジャンプを全て降りた。最後の最後に、自己ベストを更新する高得点には絶叫。「ベリーベリーハッピー!」と、世界中のファンへ感謝を伝えた。
中野コーチからは「まだ人生経験が足りない」と言われていた『愛の讃歌』。坂本はスケート愛を込めた。「いろんなことを犠牲にしてやってきた」と心血を注いできたフィギュアスケート。「何も後悔していない」。思い残すことはもうない。
昨年の全日本選手権で優勝して「人生、虹色」と表現したが、最後の五輪、世界選手権を経て「これからの人生は虹色にラメを足しておく」と“花織節”を飛ばした。「終わり良ければ全て良し」。圧巻の舞で締めくくり、現役生活に別れを告げた。
◆坂本花織(さかもと・かおり)2000年4月9日、神戸市出身。4歳でフィギュアスケートを始めた。神戸野田高を経て、神戸学院大経営学部卒。16年全日本ジュニア選手権で初優勝し、17年世界ジュニア選手権は銅メダル。全日本選手権は18年に初優勝し、21年から5連覇を達成。五輪は18年平昌6位、22年北京は銅メダル、団体は銀。26年ミラノ・コルティナは個人、団体とも銀。159センチ。




