【武蔵川親方の春場所総括】安青錦はやはり人間-調子が悪いこともある 霧島は止まらなかったのが良かった 大事なのは変えないこと
大相撲春場所で3度目の優勝を果たし、関脇霧島(29)=音羽山=が12場所ぶりの大関復帰を確実にした。25日の夏場所番付編成会議と臨時理事会を経て正式決定する。元横綱武蔵丸の武蔵川親方(デイリースポーツ評論家)が今場所を総括した。
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優勝した霧島は体が動いていたな。豊昇龍戦のように左上手をすぐ取ったり、当たってから流れが良かった。どんどん攻める良さが出ていた。止まると最後に安青錦、琴桜に連敗したようになってしまう。苦手の大の里が休場したり、相手も良かったよね。
大関に戻るらしい。起点が平幕はちょっと甘いよ。霧島は全然悪くないけど、来場所が大関とりだと思っていた。僕は大関になるのに苦労したからね。ここ20年くらい、全然勝てない大関が増えた原因だと思うよ。
大の里は左肩をまた痛めて休場か。こうなると初場所を出たのもどうか、と思ってしまう。肩は最初にケガをした昨年九州も時よりも悪化したんじゃないか。今は昔と違って、横綱が休場して「引退しろ」とは言われない。きっちり治してほしい。もったいないよ。
豊昇龍は立ち合いを考え直した方がいい。上体が高くて、簡単に上手を取られる相撲が多かった。いろんな立ち合いを見せるけれど、相手より低く当たることを守ってほしい。細かい悪い癖を直せば優勝の力はある。
負け越した安青錦は、やはり人間だったということだよ。ケガをすること、調子が悪いこともある。今までが良すぎた。中途半端に差した腕を抱えられて体を起こされて負けるのが増えたのは、相撲が覚えられて、対策されてきたからだろう。
持ち味の低い体勢になるのが減ったのは、スピードが遅くなったから。差し手を肘までしっかり入れるとか、前まわしを取るとか、形を整える前に攻められてしまった。ただ、相撲を変えないことが大事。上がってきた相撲は変えず、状態を上げてほしい。
やはり寒かった春場所だけど、いい場所だったんじゃないかな。





