羽生結弦 3・11へ鎮魂の舞「悲しみや傷への向き合い方を理解しながら前へ進んできた」

 フィギュアスケート男子で五輪2連覇を達成した仙台市出身のプロスケーター、羽生結弦さん(31)が座長を務めるアイスショー「羽生結弦 notte stellata」が7日、宮城県利府町のセキスイハイムスーパーアリーナで開幕した。自身も被災した東日本大震災から11日で15年を迎える中、岩手、宮城、福島の小学生から大学生までが所属する混成オーケストラ「東北ユースオーケストラ」と共演した。「手足が本当に震えるほど緊張したんですけれど、思いも、そして技術もちゃんと込めて滑れたかなと思います」と振り返った。

 東日本大震災からの復興を願い、故・坂本龍一氏が立ち上げた「東北ユースオーケストラ」とのコラボレーション。「Happy End」に込めたのは「めっちゃ苦しい」という思いだという。「ちょっとずつ復興は間違いなくしているけど、ちょっとずつ残っている傷だったりとか、補修されているけれど見える傷みたいなものを少しずつ感じながら、それにまたむしばまれながら自分が苦しんでいるけれども、最終的にはその傷も全部自分なんだって受け入れながら、演技が終わった後に次があるよって思えるようなプログラムにはしたつもりです」と語った。

 大トリとして演じたのは「八重の桜」。力強い音楽に乗り、全身で表現した。この曲を選んだ理由は「『天と地と』というプログラムをフリースケーティングの最後のプログラムとして選んでいたんですけど、それの続きとして演じたいという気持ちがあった」から。「『天と地と』を滑り終わり、このステージに立って、どういう風にこれからの人生を生きていたいか。そして最終的に、僕が演技として、スケートとして、氷の上であったり、皆さんの人生のわだちの中に何かを残してこられたかなっていうようなイメージで、最後、一つ一つ思い出を置いていくイメージでつくった」と説明した。

 3・11から、15年がたつ。当時16歳の青年だったは羽生さんも被災した。それと同時に、スケートを通して後世へ伝え続ける使命を感じていた。「15年たって、自分自身の悲しみや傷への向き合い方、付き合い方をちょっとずつ理解しながら前へ進んできたつもりです。僕も伝えるべき立場として、当時若いながらに使命を帯びたような気がしていた。当時を知っている人間だからこそ、どんどん世代は若くなっていくし、生まれ変わっていくけど、『こんなことがあったんだよ』『こんなことがあったからこういう風に守ることを学んだんだよ』というのは続けていきたい」と話した。

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