選抜準Vの京都成章 大幅メンバー変更で初戦クリア 伝統の“ピラニアタックル”復活掲げる

 前半、左中間にトライを決める京都成章・斉藤稀茶(撮影・立川洋一郎)
 後半、ディフェンスを振り切ってトライを挙げる京都成章・藤田壮俊(撮影・立川洋一郎)
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 「全国高校ラグビー・2回戦、京都成章46-10倉敷」(30日、花園ラグビー場)

 2大会ぶりに花園に帰ってきた京都成章が危なげなく初戦を突破した。ゲームキャプテンを務めたSH中川慎竜(3年)を中心に攻撃を展開し、前後半4トライずつを重ねた。

 22-12で勝利した宿敵・京都工学院(旧伏見工)との京都府予選決勝から先発12人を変更。関崎大輔監督(36)は「この大会は(登録の)30人で戦わないといけないと思い、メンバー選考しました。課題はあるけど、逆に言えば伸びしろはいっぱいある」と全体の底上げを強調する。9月にFB笹岡空翔主将(3年)が左膝半月板損傷を負い、大黒柱を欠く大会となる。

 中川も度重なるけがに苦しんだ一人だ。春は前距腓靭帯を断裂し、秋も左足首の前脛腓靭帯を痛めて離脱した。副将を務めるが、裏方としてチームを支える日が多かった。関崎監督は「笹岡は背中で引っ張るタイプ。それを言葉で伝えるのが中川。熱いヤツですよ」と重要な花園初戦でゲーム主将を任せた。

 新チームは、昨年の予選決勝で京都工学院に8-10で敗れた直後の試合会場から始動した。中川の呼びかけで、目指すべきチームの在り方を話し合った。一度食らい付いたら離さない同校伝統の“ピラニアタックル”を取り戻そうと誓い合った。2トライを許したことで「今日はちょっと簡単に離してしまった。ハングリーに食らい付けば、もっと良くなる」と中川。悲願の日本一へ、総力戦で突き進む。

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