17歳中井亜美が4位も初五輪確実!3A失敗も見事にリカバリー 表彰台逃し悔し涙も「来年に繋がる」

 「フィギュアスケート・全日本選手権」(21日、国立代々木競技場)

 ミラノ・コルティナ五輪の最終選考会として女子フリーが行われた。ショートプログラム(SP)3位の中井亜美(17)=TOKIOインカラミ=は、フリー136・点の合計213・56点で4位となった。銀メダルを獲得したグランプリ(GP)ファイナルを含め、日本スケート連盟が定める代表派遣選考基準を満たし、自身初の五輪代表入りを確実にした。

 17歳が強い精神力をみせつけた。冒頭のトリプルアクセルは回転が抜けてダブルに。しかし、続く3回転ループ-2回転トーループ、3回転ルッツ-3回転トーループ、3回転サルコーを決めると、後半も3回転ルッツからの3連続ジャンプ、3回転フリップ、3回転ループを決めて、しっかりと挽回。崩れることなく、五輪切符を手繰り寄せた。

 演技後は「表彰台に乗れなくて悔しい」と涙。それでも「重圧を乗り越えることはできなかったけど、頑張って乗り越えようとしたことは来年に繋がる。成長している」と前を向いた。

 浅田真央さんが2010年バンクーバー五輪で銀メダルを獲得した演技をテレビで見て魅了され、5歳からスケートを始めた。シニアデビューとなった今季から大きく飛躍。GPシリーズ第1戦フランス大会で日本女子3人目となる初出場初優勝を果たすと、GPファイナルでは北京五輪銅メダルの坂本花織(シスメックス)を抑え、日本勢最上位の2位に入った。

 武器は憧れの存在と同じトリプルアクセル。速い回転と、ジャンプ幅のあるダイナミックさを強みにする。「ジャンプが跳べなかった時に、どうやったら跳べるのかを考えて、挑戦して成功することがすごく楽しい」と競技に対する探求心も持ち合わせ、これまでも大技の成功確率を上げる方法を模索。段差を使った陸上での踏み切り確認や、あえて両足着氷にして回転の感覚を確かめることだけに集中する練習方法などをコーチとあみ出し、成長につなげてきた。

 五輪切符をつかんだ17歳のニューヒロインは「本番は楽しむだけ。練習はきつくて大変だけど、それがあるから(試合で)楽しくできる。スケートは楽しくて始めたので、それが一番大事。楽しまないと自分らしさは出ない」。憧れの浅田さんと同じ舞台では、誰よりも笑顔を咲かせてみせる。

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