紀平・西山組 五輪消滅 フリー4位も技術点基準満たせず「この大会に出られたのが奇跡」
「フィギュアスケート・西日本選手権」(2日、木下カンセーアイスアリーナ)
12月の全日本選手権(東京・国立代々木競技場)の予選会として行われ、アイスダンスのフリーダンス(FD)で、リズムダンス(RD)2位の紀平梨花(23)=トヨタ自動車、西山真瑚(23)=オリエンタルバイオ=組はフリー4位の合計136・74点で3位だった。日本スケート連盟の国際大会派遣基準に満たず、ミラノ・コルティナ五輪代表の可能性がなくなった。RD首位の櫛田育良(木下アカデミー)、島田高志郎(木下グループ)組が合計159・21点で優勝。女子フリーはSP2位の三宅咲綺(シスメックス)が合計209・41点で2連覇した。
ペア結成1カ月の紀平、西山組にとってはほろ苦いFDとなった。「もののけ姫」の繊細な音楽に合わせて、強さと美しさを目指したプログラム。しかし、FD4位でRDから順位を下げた。西山は「二つ目のコンボリフトで少しポジションがぐらついた」とミスがあったと振り返った。アイスダンス初挑戦の紀平は「悔しいが、試合の感覚はいい状態に持っていけた」と前を向いた。
今大会で全日本選手権への出場資格は得られたが、RDとFDの技術点合計が国際大会「ゴールデンスピン」(12月)の派遣基準に満たず、ミラノ・コルティナ五輪への道はなくなった。
紀平は2021年に右足首を負傷。22年北京五輪を断念してからの再出発。「この大会に出られたのが奇跡。30年の五輪に向けて努力を重ねたい」と話した。




