藤波朱理 ロスへの道はレスターから! 来春から父が監督就任で再タッグ 一人暮らしもスタートに「ワクワク」
昨夏のパリ五輪レスリング女子53キロ級金メダルで、公式戦145連勝中の藤波朱理(21)=日体大=が30日、大学卒業後の来年4月から半導体・電子部品などを扱うレスターに入社することを発表した。拠点は変わらず日体大で、父の藤波俊一コーチも来春から同社のレスリング部監督に就任する。新社会人となる来春からは1人暮らしも始めるといい、57キロ級に転向して2連覇を狙う28年ロサンゼルス五輪に向けて決意を新たにした。
最強女王が初々しいスーツ姿で進路を報告した。レスターは今野邦広会長が競技経験者で選手の支援や普及を行っているだけに、藤波は「理解がすごくある」と入社を決意。記者会見は東京都港区の本社ビル1階で行われたが、窓ガラス越しに社員約50人が熱視線を送る注目ぶりで「試合より緊張している」と頰を赤らめ、「自分もワクワクしながら、自分のためにやっていたレスリングを会社やいろんな人のために極めていきたい」と決意を新たにした。
幼少期から二人三脚の父・俊一コーチも、来春から同社の監督として再びタッグを組む。今後も日体大を拠点とするが、俊一氏は「大学卒業後は海外に行くことも計画しているし、国内での対外練習も考えている」とプランを明かした。現在は父と二人暮らしをしているが、来春から一人暮らしを始める予定。食事や栄養管理も自分で行う機会が増えるだけに、藤波は「人としても成長したい。ワクワクする」と独り立ちへ胸を高鳴らせた。
57キロ級に転向し、前週のU23世界選手権で優勝を飾った。17年9月から「145」まで伸ばしている連勝記録も注目される。「レスリングをもっと有名にしたい。私自身は連勝記録は意識していないが、それをきっかけに多くの人に藤波朱理やレスリングを知ってもらい、注目される競技にしたい」と意欲を示した。
◆レスターホールディングス 半導体や電子部品の販売などを手がけるグループ会社。レスリング部には現在、22年アジア大会男子グレコローマンスタイル60キロ級銀メダルの鈴木絢大(26)、19年世界選手権女子65キロ級代表の類家直美(25)らが所属している。




