17歳新星・中井亜美 日本女子3人目GP初出場V 「まさか優勝できるとは」今季最高の優勝得点

 女子フリー 演技する中井亜美=アンジェ(共同)
 グランプリシリーズ初出場優勝を果たした中井亜美=アンジェ(共同)
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 「フィギュアスケート・フランス杯」(18日、アンジェ)

 女子の中井亜美(17)=TOKIOインカラミ=と、ペアで愛称「りくりゅう」の三浦璃来(23)、木原龍一(33)組=木下グループ=が優勝を果たした。新潟市出身で通信制の勇志国際高千葉2年の中井は、日本女子3人目となるGP初出場での制覇。坂本花織(25)=シスメックス=が2位、住吉りをん(22)=オリエンタルバイオ・明大=が3位で続いて日本勢が表彰台を独占し、来年2月に五輪が控えるシーズンで好スタートを切った。

 GPデビュー戦にして、五輪の主役候補に躍り出た。緊張の女子フリー最終滑走。中井は音楽が鳴りやむや「終わったー」と解放感に浸り、ガッツポーズした。得点を待つ「キス・アンド・クライ」で1位の表示を見ると、目に涙があふれる。「まさか優勝できるとは」と感極まった。

 SPで成功した大技トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は着氷で氷に片手をついたが「びびって体がこわばると失敗する。全部思い切りやる」と動揺を断った。ルッツ-トーループの2連続3回転など残る六つのジャンプを全て成功。スピンとステップも笑顔で丁寧にこなし、技術点で他を圧倒した。

 今季世界最高の優勝得点は、来年2月の五輪を目指す現役選手で金メダル候補の坂本に次ぐ2番目の高さだ。フィギュアのトップ選手では珍しい新潟市出身だが、フィギュアを極めるために中学1年から千葉県を拠点に移した。当時から指導する中庭健介コーチが「ジュニア時代からここ一番では必ずやる」と一目置く強心臓も魅力だ。

 「これが変なプレッシャーにならないように、次の試合も頑張りたい」と中井。五輪まで3カ月半。17歳のシンデレラストーリーは始まったばかりだ。

 ◇中井 亜美(なかい・あみ)2008年4月27日生まれ、新潟市出身。5歳で競技を始めた。21年に新潟市から千葉県に拠点を移し、中庭健介コーチの指導で成長。千葉・南行徳中2年だった22年全日本選手権で4位。23年世界ジュニア選手権銅メダル。昨季ジュニアGPファイナル3位。通信制の勇志国際高千葉2年。TOKIOインカラミ。150センチ。

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