無念2位の早大 アンカー激走の“山の名探偵”工藤慎作は冷静推理「駅伝的な部分でまだ自分は強くない」チーム力には手応え 全日本、箱根で古豪復活へ「爆発力はある」
「出雲全日本大学選抜駅伝」(13日、出雲大社前~出雲ドーム前=6区間45・1キロ)
大学三大駅伝の開幕戦が行われ、15年ぶり3度目の優勝を狙った早大は2時間9分50秒で惜しくも及ばず2位。3位だった2011年大会以来14年ぶりの表彰台となった。優勝した国学院大とは38秒差だった。
アンカー6区では箱根駅伝5区での走りと、名探偵コナンの主人公に名前が似ていることから“山の名探偵”の異名を持つ工藤慎作(3年)が先頭を猛追。43秒差でタスキを受け、序盤3キロで一気に10秒以上詰める場面もあったが、最後は突き放された。「30(秒差)とかだったら、可能性としては十分あったんですけど、40ってなると距離にすると250メートル以上ある。ってなるとなかなか厳しい部分ではあった。優勝を狙うというところで、前半からある程度のペースでいくしか選択肢はなかった。今回の自分のレースの選択には後悔はないが、自分のレース自体には後悔があるという感じです」と、悔しそうに眼鏡をあげた。
区間順位では黒田朝日(青学大)、山川拓馬(駒大)に次ぐ3位。「今回も含めて安定はしている。いまひとつ区間賞をとれていない。青学大の1番強い選手がきたし、ほかの人含めて強い選手が集まったなと思っていた。課題は中盤以降で失速したこと。駅伝的な部分でまだ自分は強くなかった。つっこんで耐えるみたいな走りは駅伝特有。そういう点で自分の足がもたなかった。収穫としては先頭がみえる位置でひとつ勝負できたこと」と収穫と課題を冷静に推理した。
2区ではエース山口智規(4年)が9人抜きの快走。3~5区で起用された1年生トリオも上々のデビューを飾った。古豪復活へ着実な1歩を刻み、真相究明にはあと一歩。「悔しい2位という方が強い。優勝が見えていた中での2位だったので。やっぱり全日本、箱根と続く中で、その2つもう1度優勝を狙っていきたい。やっぱりそこは優勝目指して取り組んでいけたら。自分自身としてはこの後、2つの駅伝で区間賞をとりたい。チームの強みとしては結構爆発力はある。今回の前半から中盤。爆発力は全日本、箱根と発揮していけたら」と、思考を巡らせていた。





