小田凱人が国枝慎吾とプレー!車いすテニス新旧レジェンドが躍動「引退された方と思えない」
「テニス・全日本選手権」(12日、有明コロシアム)
車いすテニスで4大大会とパラリンピックを制する生涯ゴールデンスラムを史上最年少で達成した小田凱人(19)=東海理化=がエキシビションマッチを行い、生涯ゴールデンスラムの先駆者で、国民栄誉賞を受賞した国枝慎吾(41)=ユニクロ=とダブルスでペアを組んだ。
二人のペアは国内では初。2022年にポルトガルで行われた国別対抗戦で組んで以来だという。パリパラリンピック男子ダブルス銀の三木拓也、23年全米オープンで男子ダブルスを制した眞田卓のペアを相手に、新旧レジェンドが躍動した。
小田が強烈なサーブと積極的なネットプレーを、国枝は巧みなバックハンドなどを披露。セット2-4となったところで終了したが、時折笑顔をまじえながらも、両チームが真剣なプレーで競技の魅力を伝えた。
小田は「引退された方と思えなかった。普通にプレーできるのがすごい。自分は少し空回りしてしまった」と、国枝への驚きを口にした。
引退して約3年。練習を重ねて準備した国枝は「相手のラケットをはじくパワーは本当にすごい」と小田を称賛。自身が2004年のアテネ五輪男子ダブルスで金メダルを獲得した後、ペアを組んだ斎田悟司とエキシビションマッチを同じ会場で行ったことを「あの時は初めて車いすテニスを見る人が多かった。今回はもう知っている人の前でプレーできた」と感慨深げに述懐した。
小田は国枝とのプレーを「普段の試合と違った高揚感があった。これからも自分の中に残り続ける試合になるのでは」と語った。エキシビションから受けた刺激を、大切そうに説明した。
国枝は「この3年の間に彼が頂点に登り詰めた勢いを感じた」と小田を評価。その上で一緒にコートに立った3選手に「車いすテニスが認知されるところから、今度は人気を獲得するところに持っていけると思う。ここから先は僕は知らない。どう発展させていくか楽しみです」とエールを送った。




