元妙義龍が引退相撲でスキンフェードに整髪「自分ではよく分からない」家族に見守られる

 「妙義龍引退振分襲名披露大相撲」(5日、両国国技館)

 元関脇妙義龍の振分親方(38)は断髪式で、師匠の境川親方(元小結両国)に止めばさみを入れられ、大銀杏に別れを告げた。

 細く切れ残った大銀杏を、師匠が完全に切り落とした瞬間を「ストンと軽くなりました」と述懐。「うれしいような、悲しいような。寂しさはない。新たな気持ちで一つの区切り」と語った。師匠にねぎらわれるように肩をたたかれ「ポンとたたかれた時はジーンと来ましたね」と、涙はこらえた。

 現役時代は新十両場所で左膝に大ケガを負い、4場所休場を経て三段目で復帰。持ち味の低い姿勢での突き押しを貫き、最高位は関脇で技能賞6回、金星6つ。幕内上位で長年活躍した。

 この日は母の利枝さん、妻の香奈さん、長男の泰吉くん(8)、次男の兼吉くん(5)、長女の和采ちゃん(2)の前に、多くの来場者に「妙義龍!」と最後の声援を受けた。断髪式には約400人が参加。「つらいこと、楽しいことが頭の中で巡っていた。一人で戦ってきた訳ではない。応援、手を差し伸べてもらっていなかったら、とっくに終わっている」と語った。

 整髪では担当の理容師が「スキンフェード」と話すテーマで、短くまとまった。学生時代以来の整髪で「自分ではよく分からないですね」と、笑顔で感想を語った。整髪中は子どもたちに見守られ続けた。

 今後は境川部屋の部屋付き親方として後進の育成に励む。自ら胸を出しており、平戸海、西ノ龍をさらに躍進させたい思いだという。「優しいだけではダメ。自分に負けないこと。相撲に真っすぐなところを、ファンの方も見てくれる」と信念を語った。

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