ロコ・ソラーレ涙の終戦 藤沢“神ショット”不発「納得の負け」3大会連続五輪消滅 開幕2連勝から悪夢の3連敗

 「カーリング・ミラノ・コルティナ五輪最終予選代表決定戦」(13日、みどりスポーツパーク)

 決勝進出をかけた8エンド制の女子タイブレークで、2018年平昌五輪銅メダル、22年北京五輪銀メダルのロコ・ソラーレは、フォルティウスに2-7で敗れ、五輪3大会連続出場が消滅した。その後に行われた3戦先勝方式の決勝はSC軽井沢クがフォルティウスに11-3で大勝し、1次リーグの当該対戦成績と合わせて通算2勝1敗とし、代表決定にあと1勝とした。

 吉田知が10年間ともに戦ってきた盟友につぶやいた。「ラストショットだよ」。「そうだよね」(藤沢)。第6エンドの最終投。藤沢が力強く飛び出し、投げた。相手のハウス中央の石をはじき出し、1点を獲得。ただこの時点で5点劣勢だった。残り2エンド。追いつけない…。コンシードで負けを認めた。2連敗から3連勝で逆転した4年前の北京五輪代表決定戦とは正反対。開幕2連勝から悪夢の3連敗を喫した。

 土壇場で光る勝負強さが影を潜めた。第1エンドから3点を献上。有利な後攻の第2エンドは1点しか返せず、第5エンドは2点スチール(先攻が得点すること)を許した。数々のピンチを救ってきた藤沢の“神ショット”は不発。「納得の負け」と受け止めつつも、「チーム、コーチ、(本橋)麻里ちゃん、ファンの皆さんに申し訳ない」と唇をかんだ。

 五輪2大会代表の本橋さんが10年にチームを創設。吉田夕、鈴木の初期メンバーに、14年から吉田知が、15年から藤沢が加入して現在の体制になった。「そだね~」などの愛らしい北海道弁と、試合中に食事をする「もぐもぐタイム」が話題を呼んでカーリング人気に火を付け、五輪では2大会連続でメダルを獲得。悲願の世界一へ向け、今回は3度目の五輪を目指したが、その物語は国内で終わりを迎えた。

 敗退直後、メンバー4人は氷上で抱き合い涙に暮れた。まだ気持ちの整理はつかない。しかし、競技人生が終わったわけではない。吉田知はうるんだ瞳を開いて言った。「五輪は逃げない。強くなりたいと思えば、またチャンスは来る」。今回の五輪代表はライバルに譲る。ただ4年後、この敗戦を糧に強くなったロコ・ソラーレがその座を奪い返しにいく。

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