琴勝峰 大の里ブン投げ初金星 守った!2敗&首位 大一番にも緊張とは無縁「うれしいです」

 「大相撲名古屋場所・13日目」(25日、IGアリーナ)

 平幕の琴勝峰が、新横綱大の里を上手投げで破って初金星を手にするとともに、2敗で首位を守った。大の里の4個目の金星配給は昭和以降の新横綱で単独最多。トップと2差がつき、3場所連続制覇と新横綱優勝が絶望的となった。安青錦は一山本を寄り切り、2敗を守った。熱海富士は大関琴桜を寄り切り、新入幕の草野は関脇霧島を外掛けで破り、ともに10勝目を挙げた。安青錦と琴勝峰を1差で熱海富士と草野が追う。

 横綱を投げ飛ばした琴勝峰が、座布団が飛び交う中で分厚い懸賞を受け取った。淡々とした表情は支度部屋でも崩さなかったが「うれしいです」との短い言葉に実感がこもった。初優勝に向け負けられない大一番で、大きな意味を持つ初金星をつかみ取った。

 2023年初場所で、千秋楽まで賜杯を争った経験が生きている。結びの一番にも「いい気持ちで臨めた。せっかくのチャンスなので張り切っていた」と緊張と無縁だった。幕内では2戦2敗だった大の里に得意の右差しを許したが、狙っていた左上手をつかむ。前に出ようとする相手を振って崩し、上手投げで仕留めた。

 190センチ、167キロの体格を誇り、師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「(琴桜と)東西の横綱を張らせたい」と期待する。25歳の大器は十両転落も経験した。痛めていた左足首の状態が改善し、今場所前には、好調時に取り組んでいた重りを使った体幹トレーニングを再開。下半身が安定し、復活を印象づけている。

 気持ちが前面に出る弟の琴栄峰とは対照的に物静かなタイプ。ただ、琴栄峰の新入幕は刺激になっているようで、佐渡ケ嶽親方は「(心に)火がついた」と感じている。「一日一日、必死のところでやっている。まだ終わったわけではない」と琴勝峰。闘志を内に秘め、勝負の残り2日に挑む。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス