「大相撲名古屋場所・１１日目」（２３日、ＩＧアリーナ）

　西幕下筆頭の朝乃山（高砂）が東幕下９枚目の五島（藤島）と対戦。上手出し投げで４勝２敗と勝ち越した。五島は３勝３敗。

　左おっつけで圧力をかけ、左上手をつかむと、土俵際に押し込んでからの出し投げで豪快に転がした。既に喫した２敗は不本意だが朝乃山は「引きずってはダメ。勝ち越しを気にせず自分の相撲を取ろうと思った。残られたところを左上手でうまく崩せたかな」と汗を拭った。

　高砂部屋ではこの日、幕下上位３人が相撲を取った。

　東幕下３枚目の朝白龍が行徳（玉ノ井）を寄り倒して６勝０敗、東幕下２枚目の石崎は東誠竜（玉ノ井）に下手投げを決め５勝１敗とした。

　３人が一緒に十両昇進を果たす可能性が高まりつつある。朝乃山は「みんなあと一番が大事になる。今日は終わったことなので、明日から集中したい」と先を見据えた。

　朝白龍は幕内朝紅龍を含めた４人で稽古を重ねたことを「それが一番力になった」と振り返った。３人の同時昇進は、場所前から周囲から期待されていたそうで「みんなで上がれたら部屋の雰囲気が上がるだろうな」と語っていた。

　３度の昇進チャンスを逃し、朝紅龍の弟の石崎は「３場所の悔しい思いが、いい経験になった。後悔しないように最後の一番も自分の相撲を取りたい」と意気込んだ。