日本相撲協会の勝訴が確定 コロナ禍不安で引退主張、元力士との訴訟
新型コロナウイルス感染を懸念して2021年大相撲初場所の休場を申し出たが認められず、現役引退に追い込まれたと主張する元三段目力士、琴貫鉄の柳原大将さん(27)が日本相撲協会と師匠だった佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)に損害賠償を求めた訴訟について14日、日本相撲協会が協会と師匠だった佐渡ケ嶽親方の勝訴が確定した、と発表した。原告が期日までに控訴しなかった。
6月27日に千葉地裁松戸支部が、元力士の請求をいずれも棄却する判決を言い渡していた。
日本相撲協会はこの日、「勝訴確定について」と題したリリースを発表。「令和7年6月27日に一審の判決が確定(協会および佐渡ヶ嶽部屋が勝訴)した、柳原大将氏(元三段目力士 琴貫鐵)との裁判について、柳原氏が控訴せず、協会および佐渡ヶ嶽部屋の勝訴が確定しました」と記された。
裁判では「協会と佐渡ケ嶽親方が新型コロナウイルス感染への不安を理由とした休場を認めず、引退を選択せざるを得なかったことへの慰謝料」「変色し、異臭もする肉を食べることを強要されたことや部屋の力士の汗拭きタオルの乾燥費用を負担させられたことに対する損害賠償」「部屋の積立金・旅行積立金の返還」「稽古が私刑として行われていたこと」「怪我や病気を理由に稽古を休むことが許されなかったこと」の点で計508万4000円の請求額で争われたが、証拠がないことなどを理由に、原告の請求はいずれも棄却されていた。




