「大相撲名古屋場所」（１３日初日、ＩＧアリーナ）

　新横綱大の里の三つぞろい化粧まわしの贈呈式が１１日、宿舎を構える安城市の市役所で行われた。

　名古屋場所の部屋宿舎を提供するアイ工務店が十両、大関昇進時に続き３回目の贈呈。横綱は富士山から朝日が昇り、太刀持ちは風神、露払いは雷神が描かれた。

　安城市の三星元人市長は「２年前は初土俵の次の場所、昨年は初優勝を果たした後だったのが昨日のことのよう。そして今年は横綱昇進。この２年間、時間の感覚が狂うくらいの勢いでビックリする限りです」と挨拶。昭和以降最速となる所要１３場所でのスピード昇進への驚きを口にした。

　そして名古屋場所で昨年までの愛知県体育館移転最初の優勝者が横綱大鵬だった点を挙げ「ＩＧアリーナ最初の優勝者は歴史で一人。ぜひ狙っていただきたい。ＩＧアリーナ最初の優勝力士と歴史に名を残して、このＩＧアリーナでの名古屋場所から大横綱の歩みが始まったと、伝説になる活躍を期待したい。大横綱の称号を勝ち取ってほしい」と期待を寄せた。

　大の里はアイ工務店への感謝を口にし「この化粧まわしをつけて土俵に立つことは今からワクワクします」と語った。

　この日の取組編成会議で初日に新小結欧勝馬、２日目は平幕の安青錦との対戦が決まった。その点には「頑張ります。しっかり準備します」と話していた。

　アイ工務店の坂井達也社長は「風神雷神は、自然の強大な力をつかさどる神々でありながら、絶妙な調和で日本の風土を育む存在。中央の富士山は、日本一の山ということで、頂点に立つ誇り、そして気高さを象徴しています。横綱という最高位に上り詰めた大の里が、さらに高みを目指し、多くの人に夢や希望を届ける存在になってほしいです。そういう願いを込めております。富士山の背後から昇る朝日は、新たな歴史の始まりと、さらなる飛躍といったものを表現しました」と説明した。