阿部詩 復活V「安堵感や達成感がある」 28年ロス五輪金メダルへ「さらに強くなる」

 柔道の世界選手権女子52キロ級で5度目の優勝を果たした阿部詩(パーク24)が16日、開催地のブダペストから羽田空港に帰国。2回戦で敗退したパリ五輪からの復活勝利に「先の見えない時期もあったが、それを乗り越えてもう一度度世界一になれたのは、たくさんの方々のおかげ」と、ほっとした表情を浮かべた。

 決勝はパリ五輪銀メダルのディストリア・クラスニチ(コソボ)との対戦だった。豪快な背負い投げで一本勝ちして五輪の雪辱を果たし「オリンピックの負けがあったからこそ、モチベーションが高く優勝できた。今までの優勝とは違った安堵(あんど)感や達成感がある」と振り返った。悲劇の涙は11カ月の時を経て笑顔に変わった。

 ただ、目指すのは五輪での頂点だ。「オリンピックで優勝したい気持ちがすごく強いので、この結果に満足せず、さらに強くなりたい。いったんは最高のスタート」と、今大会の金は3年後のロサンゼルス五輪への通過点。五輪女王に返り咲いてみせる。

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