元横綱・白鵬翔氏 今後も相撲協会とは「連絡を密にする」「外の立場から相撲を発展する活動を」新会社代表就任へ

 大相撲で歴代最多45度の優勝を誇る元横綱、白鵬翔氏(40)が9日、日本相撲協会を退職し、都内で会見。世界相撲プロジェクトを表明し、同構想を推進する新会社代表に就く予定であると明かした。

 同日付で宮城野親方から非協会員となった白鵬氏。会見には前伊勢ケ浜親方の宮城野親方(元横綱旭富士)の杉野森正也氏、弁護士の水野晃氏らアドバイザー3人が同席した。

 白鵬氏は「きょうはありがとうございます。相撲に愛され、相撲を愛した25年。この場を借りまして、相撲協会を退職し、新たな夢に向かって進むことをお伝えします」と語り、「今の状況では外の立場からやった方がいいと思い、自分で決断しました。外の立場から相撲を発展する活動をしていきたい」と語った。

 また、「弟子達への愛情は全く変わってない。部屋、協会とも連絡を密にする」とし、日本相撲協会との関係性にも自ら触れた。

 昨年2月、弟子の元幕内北青鵬の暴力問題が発覚。親方への監督責任が問われ部屋は閉鎖、昨年4月に師弟とも伊勢ケ浜部屋に転籍した。部屋の再開が見えない中で退職を決断した。

 臨時理事会で退職届が受理された2日の協会発表では、協会側は今年九州場所後に宮城野部屋の再興を認め、伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)=当時=らは、宮城野親方を慰留したが拒否されたという。

 また、部屋の早期の再興については「退職の意向もあってか、伊勢ケ濱親方からは『宮城野は、弟子の指導に身が入っていないようだ』」という理由で、議論されなかったことも示されていた。

 この日付で、定年を7月に控える伊勢ケ浜親方は宮城野の名跡を継承して協会に参与として残り、同部屋は元横綱照ノ富士親方が伊勢ケ浜の名跡とともに継承。炎鵬、伯桜鵬ら旧宮城野部屋力士を継続して指導する。

 他に会見に同席したのは、弁護士の水野晃氏(新会社法律顧問就任予定)、パナソニックや電通で要職を務めた森井理博氏(新会社役員に就任予定)、豊昇龍らを育てた柏少年相撲団の永井明慶氏(新会社役員に就任予定)。

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