チーム一丸で「ケビンのために」つかんだ日本一 勝利の立役者・比江島「最後はケビンが背中を押してくれた」
「バスケットボール男子、Bリーグ1部プレーオフチャンピオンシップ決勝第3戦 宇都宮73-71琉球」(27日、横浜アリーナ)
宇都宮が劇的な逆転勝利を決め、73-71で優勝を果たした。土壇場で勝利を決める3点シュートを決めたSG比江島慎は「追い込まれないとやらない性格で…(笑い)。気持ちで決めきったシュートだと思います」と振り返った。
比江島は、前半は無得点と苦しい時間が続いたが、最後は勝利の立役者となった。64-66からニュービルの3点シュートで逆転すると、67-68からは比江島が完璧な弧を描く3点シュートですぐさま勝負をひっくり返した。宇都宮ファンは総立ち。スタンドのボルテージは最高潮だった。
2月24日に、46歳の若さでこの世を去ったケビン・ブラスウェル監督にささげる勝利だった。最愛の指揮官の訃報にチームは悲しみに沈んだ時もあり、比江島は「タフな状況の中でシーズンは進んでいった」と話す。それでも「チームみんなが『ケビンのため』っていう、強い特別な思いをもってプレーした」。チーム一丸となり戦い抜き、つかんだ頂点。「最後はケビンが僕の背中を押してくれた。ケビンのために優勝できて本当にうれしい」と、勝利の瞬間はうれし涙を流した。
今回の優勝で、チームは3年ぶり3度目の優勝。比江島は「宇都宮はすばらしいチーム。歴史に刻む優勝ができたことはチームとしてはすごく大きい。すごくうれしい」と誇らしげに話した。




