初の綱とり大の里 先場所に完敗の若元春に一気完勝発進「しっかり対処できた」 故郷石川から両親観戦、母に白星届けた

 若元春(右)を寄り切る大の里
 支度部屋から引き揚げる(撮影・持木克友)
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 「大相撲夏場所・初日」(11日、両国国技館)

 自身初の綱とりに挑む大関大の里(二所ノ関)は、優勝した先場所に完敗した若元春(荒汐)を一気に寄り切った。家族が見守る中で幸先よいスタートを決めた。先場所途中休場からの巻き返しを狙う横綱2場所目の豊昇龍(立浪)は、鋭い立ち合いから小結若隆景(荒汐)を押し出した。大関琴桜(佐渡ケ嶽)は王鵬(大嶽)の肩すかしに屈し、黒星発進となった。

 圧巻の出足を見せつけ、若元春を一方的に寄り切った。けんか四つ。先場所は差し負けて完敗した。この日はもろ手突きで距離を空け、右を差し前進。全く相撲を取らせなかった。「落ち着いてしっかり対処できた」とうなずいた。

 故郷の石川県津幡町から両親が観戦。父の知幸さんは「しんどい15日間ですね。崖っぷちをギリギリで渡っているようなことにはならんとけばいいかな。楽な気持ちで見させてほしいですね」と語っていた。その思いに応える完勝。母の日に朋子さんに白星を届け、大の里は「良かったです」と声を弾ませた。

 館内には大の里のブルーのタオルや、うちわを持った観客が多数。これら日本相撲協会の公式グッズは場所中、若手親方が接客するSuMALL(すも~る)で販売しており、担当者は「入荷量をかなり増やしましたが想定通り、初場所に比べてかなり伸びている」と話す。師匠の稀勢の里(現二所ノ関親方)以来の和製横綱誕生へ、期待感が高まっている。今場所後に昇進を決めれば、初土俵から所要13場所で輪島を、新入幕から同9場所で大鵬を抜く。両親の願いでもあり、大関昇進時の口上にも用いた「唯一無二」のスピード出世へ。2日目は先場所の本割で敗れ、優勝決定戦を制した高安が相手。大の里は「一日一番集中してやる」と表情を変えずに話した。

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