新横綱豊昇龍 一人横綱の重圧も責任感「何が起きても休場はしない」3代連続史上10人目の新横綱優勝へ決意新たに

 番付をにする豊昇龍
 大相撲春場所の番付が発表され、記者会見で笑顔を見せる新横綱の豊昇龍
 大相撲春場所の番付表を手にする新横綱の豊昇龍
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 日本相撲協会は25日、大相撲春場所(3月9日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付を発表した。初場所で2度目の賜杯を抱き、第74代横綱に昇進した豊昇龍(25)=立浪=は、宿舎を構える大阪市住吉区で会見。綱の重圧を隠さなかった上で「何が起きても休場はしない」と責任を口にした。“昭和の大横綱”大鵬を祖父に、元関脇貴闘力を父にもつ王鵬(25)=大嶽=は新三役で3代連続となる関脇の地位に就いた。ウクライナ出身の安青錦(20)=安治川=は三賞獲得を目標に掲げた。

 虚勢は張らない。豊昇龍は番付を手に「うれしいんだけど責任を感じる。ちょっと怖い」と真顔で語った。「今まで通りじゃいけないし、責任を持って、みんなのことを引っ張っていかなくちゃいけない」と気を引き締めた。

 場所の目標を「何が起きても休場はしない。負けても休場はしない。最後までやります」と掲げた。さらに「今回初めてなんで。勉強として横綱のプレッシャーとか、全部体で感じたいですね」と吐露。いささか弱気な口調だった。

 初場所で昇進を決めて以降、多くの行事に参加。達成感を得る一方、周囲の期待、そして責任を痛感した。新横綱場所で一人横綱なのは玉錦、1993年春場所の曙以来3人目。「最初から責任重くないですか?」と苦笑い。報道陣からも笑いが起こった。

 新横綱は苦戦が多い。叔父の朝青龍、白鵬、古くは途中休場した千代の富士、8勝止まりだった大乃国の例もある。ただし、稀勢の里、照ノ富士の直近2横綱はいきなり優勝。「そうだよね。責任重いよね~」と、ため息を漏らした。

 横綱土俵入りを武蔵川親方(元横綱武蔵丸)に教わり、8日のNHK福祉大相撲ではステージで照ノ富士親方(元横綱)に花束を贈った。「武蔵川親方にアドバイスをもらって、照ノ富士関に『1人横綱として自信持って盛り上げていってね』って言われた。もっともっと頑張んなくちゃいけないなっていう思いが一番高い」。責任感ゆえの弱気なのだろう。

 それでも、初場所後に落ちた体重を150キロに戻し、自身の振る舞いを「やっぱり礼儀正しくね」と誓った豊昇龍。3代連続史上10人目の新横綱優勝へ、その責任感を力に変えたい。

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