女王強し!早田ひなが圧巻の3連覇 パリで負傷の左手首不安の中で16歳張本美和に2年連続圧倒ストレート勝ち「ここからが早田ひなのシーズン2」
「卓球・全日本選手権」(26日、東京体育館)
2年連続同カードとなった女子シングルス決勝はパリ五輪銅メダリストの早田ひな(24)=日本生命=が、張本美和(16)=木下グループ=を4-0で制し、3年連続4度目の優勝を果たした。3連覇は14~16年を制した石川佳純以来史上6人目の快挙となった。世界選手権のシングルス代表にも決定した。
第1ゲームから気迫をみなぎらせた。0-2の自身のサーブのタイミングから一気に流れを引き寄せて9連続得点。このゲームを11-3で奪った。第2ゲームも中盤からの5連続ポイントで一気に張本の勢いを断って、11-6で連取した。第3ゲームは劣勢から鮮烈なカウンターで得点を奪い、逆襲。接戦に持ち込み、13-11で王手をかけた。第4ゲームも11-6で圧倒した。最後はネットインだったため、喜びは控えめだったが、その後は手で頭にハートマークを作って歓喜。インタビューでは「まさか4-0で勝って優勝できるとは思ってなかった。張本選手も勢いがあって、ジュニアも完全優勝でしたし、自分も向かって行く立場と思っていた」と率直な思い明かした。パリ五輪で負傷した左手首の状態も万全ではない中での優勝。「やってきたこと信じて、できないことを諦めて試合に入れた。気持ちの持ちようがよかった。頭がしっかり働いていた。大事な一本を取ることができた。その時の状況、環境、いつもの自分の感覚と違う中で照らし合わせながらプレーできていた」と、振り返った。
左手首は今後万全になるかどうかは微妙な状況。今大会も棄権を覚悟しながらプレーし続けた。「準決勝のあと痛みを感じる場面があった。アドレナリンが出て、今、腕がどうなってるかわからないです」と笑いながら、「パリ五輪までの自分に戻ることはできない。この形で新しく、シーズン1はパリ五輪までの早田ひな。ここからシーズン2が始まる。ここからは上がっていくだけだと思うので、しっかり怪我と向き合いながら頑張っていきたい」と見据えた。
パリ五輪で痛めた左手首の状態に不安を抱えたまま臨んだ今大会だったが、準決勝では昨年の国際大会優勝から一気に頭角を現してきた20歳の大藤沙月を4-0で圧倒。日本女子のエースの凄みを感じさせる優勝となった。





