高梨沙羅 K点越えも8位 テレマークへの壁高く 課題に苦悩「テレマークを入れるまでがジャンプ」

  2本目に127.5メートルの大ジャンプを見せた高梨沙羅(撮影・吉澤敬太)
 試合後、ファンに持参したゼッケンをプレゼントする高梨沙羅(撮影・吉澤敬太)
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 「ノルディックスキー・ジャンプ女子W杯」(19日、大倉山ジャンプ競技場)

 2018年平昌五輪銅メダリストの高梨沙羅(28)=クラレ=は116メートル、127・5メートルの合計205・7点で日本勢最高の8位に入った。アイリンマリア・クバンダル(ノルウェー)が248・4点で今季初勝利、通算5勝目を挙げた。

 K点(123メートル)を越える大ジャンプを見せても、テレマークへの壁は高くなるばかりだった。第4戦以来7戦ぶりの1桁順位にも、高梨は「1本目も2本目も早く(着地姿勢を)入れようとしすぎて、後傾になってしまった。練習を引き続きやっていかないと」と、募る課題に苦悩をのぞかせた。

 着地の際に腕を開いた状態で、脚を前後にずらして膝を曲げ、腰を落とした姿勢をとるテレマーク。ジャンプにおいては重要な採点ポイントで、今季からルールが変わり、減点幅が大きくなった。

 高梨にとっては以前から苦手意識があった技術で「小さい頃に練習をしていなかった。一番の後悔」と言うほどだ。普段の練習だけではなく、普段も階段の2段目からテレマークの姿勢で飛び降りるなど「どんな時もテレマークのことを考えるようにしている」と頭から離れる時はない。

 意識せず飛べば飛距離はまだ出ると言うが「テレマークを入れるまでがジャンプ。そこまで入れてようやく完結する」と高梨。第12、13戦が行われる山形県蔵王では「思い入れのあるジャンプ台で。そこでしっかりテレマークを入れるのが目標」と、最高のパフォーマンスを追い求めていく。

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